2023年度の山口県内への移住者数が4312人に上り、統計を始めた16年度以降で最多になったことが県のまとめでわかった。県は若い世代をメインターゲットに据え、SNSを活用した情報発信を強化しており、「今まで地道に取り組んできた支援策の結果が表れてきた。継続してさらに成果を上げたい」としている。(小野悠紀)

 県中山間地域づくり推進課によると、東京や大阪、山口市小郡地区に置いている移住相談拠点「やまぐち暮らし支援センター」や、市町の窓口で受けた移住に関する相談件数は、23年度は計1万2351件となり、過去最多を更新した。 移住者数については各市町の窓口でアンケート調査を実施し、転入者のうち一時的に移り住む就学と転勤を除いた人数を集計。23年度は前年度より657人増え、16年7月以降初めて4000人台となった。市町別に見ると、宇部市が1249人で最多。山口市944人、萩市657人、下関市408人、防府市307人などと続いた。 一方、地方への移住を支援しているNPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京)の23年の移住希望地ランキングでは、窓口での山口県に関する新規相談者数が22年の15位から9位に上昇。中国・四国地区では1位、西日本でも福岡県の6位に次いで2番目に高かったという。 県はこれまで、「やまぐち暮らし支援センター」で移住の相談に応じたり、希望者が移住に関するツアーや下見で県内を訪れた際の交通費を一部補助したりしてきた。23年度は、ネット上で希望者の求める情報を分析した上で戦略的に広告を出すなど、情報発信を強化した。 今年度は、実際に若者や子育て世帯に県営住宅で移住体験をしてもらう事業を始める予定だ。県中山間地域づくり推進課は「人口減少に歯止めをかけるため、若者や子育て世帯に向け、山口の暮らしやすさや子育て環境の良さを前面に出して、アプローチを強化していきたい」としている。