灌漑施設の完成が紹介された報告会(1日午後、福岡市で)
アフガニスタンで人道支援に取り組む福岡市の民間活動団体(NGO)「ペシャワール会」は1日、同市内で現地報告会を開いた。現地代表を務め、2019年に銃撃を受けて亡くなった中村哲医師(当時73歳)が発案した新方式の
灌漑(かんがい)
施設を、3月末に完成させたことなどが報告された。
同会は2000年以降、中村医師を中心に、同国内で取水
堰(ぜき)
・用水路などの整備に取り組んできた。これまで、大河川から取水する取水堰・用水路10か所を建設し、緑を取り戻した耕作地は計約2万3800ヘクタールに上る。
今回完成した灌漑施設は11か所目で、大河川ではなく、流量が少ない河川を利用。22年10月、東部ナンガルハル州の州都ジャララバードから南に約40キロの地域「バラコット」で着工した。 同会によると、この地域は山脈の麓の谷あいにある。地域を流れる川は雨が降ると山から水が流れ込んで急流となるが、普段は流量が少なく、灌漑には向いていなかったという。 中村医師は生前、流量が少ない河川について、「ため池を利用したい」と語っていたという。中村医師の死後、アイデアを基に、わき水や雨水などで貯水池に水をためる新方式を採用。約5キロの用水路と貯水池を建設し、約600ヘクタールの開墾が可能になった。 この日は、同州内のバラコットと同じような谷あいの地域で、4月から新方式による工事を開始したことも報告された。2年半かけて完成させるという。 報告会後に取材に応じた同会の村上優会長(74)は、「現時点で新方式は成功しており、今後につながる。中村哲のDNAを受け継いだ事業をできる自信となった」と力を込めた。
![[ニュース] 中村哲医師が生前に発案した新方式の灌漑施設、アフガニスタンに完成…ペシャワール会が報告 [ニュース] 中村哲医師が生前に発案した新方式の灌漑施設、アフガニスタンに完成…ペシャワール会が報告](https://www.walknews.com/wp-content/uploads/2024/06/1717291992_20240602-OYTNI50010-1-1024x576.jpg)