岸田首相(自民党総裁)は31日午前、公明党の山口代表と首相官邸で会談し、政治資金規正法改正案の修正協議を巡り、政治資金パーティー券購入者の公開基準額「5万円超」への引き下げなど、公明が主張する2項目を受け入れると伝えた。首相は日本維新の会の馬場代表とも会談し、維新案を反映させることでも合意した。公明と維新は採決で新たな修正案に賛成する見通しだ。会談に臨む公明党の山口代表(左)と岸田首相(31日午前、首相官邸で)=川口正峰撮影会談に臨む公明党の山口代表(左)と岸田首相(31日午前、首相官邸で)=川口正峰撮影 山口氏は会談後、首相官邸で記者団に「我々が求めていた英断を示したものと重く受け止める」と述べ、自民側の対応を評価した。

 公明は改正案に賛同する条件として、自民案で「10万円超」としているパーティー券購入者の公開基準額のさらなる引き下げと、政党が議員に支給する「政策活動費」(政活費)の透明性を向上させるため、支出などをチェックする第三者機関の設置を求めていた。自民はいずれも容認した形だ。 自民内では「5万円超」への引き下げに慎重論が根強く、執行部内でも意見の対立があった。ただ、自民は参院で過半数を確保できておらず、公明の協力は法改正に不可欠だとして、首相が最終的に判断した。 首相は馬場氏とは国会内で会談し、〈1〉政活費の年間の使用上限の設定と、領収書などの10年後の公開〈2〉自身が代表を務める政治団体に寄付した際の税制上の優遇措置廃止〈3〉調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開や未使用分の国庫返納を義務づける立法措置――の3点について合意文書を交わした。 いずれも維新が主張していたもので、維新は自民側の譲歩を受けて法案採決で賛成に回る方針だ。自民は与党だけでなく、幅広い合意の上で法改正を実現させたい考えで、野党からも賛成を取り付けることを重視した。 自民はこれを受け、31日の衆院政治改革特別委員会の理事懇談会で、公明、維新との党首会談で示した内容を反映させた修正案を与野党に正式に提示する。特別委は週明けにも修正案の審議を行う見通しで、自民は来週前半にも修正案の衆院通過を目指す考えだ。