京都国立博物館などは20日、弘法大師・空海が制作に関わった「両界
曼荼羅(まんだら)
(高雄曼荼羅)」(国宝)の絹地を染めるのに、紫色の高価な染料の原材料として知られる「紫根」が使われていたことが分かったと発表した。高雄曼荼羅を約230年ぶりに修理するのに合わせて科学的な調査を行い、突き止めたという。
国宝 両界曼荼羅(高雄曼荼羅)のうち金剛界(部分) 平安時代(9世紀) 京都・神護寺(5月14日~6月9日展示)
高雄曼荼羅は神護寺(京都市)が所蔵。縦横各約4メートルの胎蔵界、金剛界の2幅からなり、紫色の絹地に金泥や銀泥で諸仏や
菩薩(ぼさつ)
が描かれている。淳和天皇が制作を願い、空海が指揮したとされる。
紫根は、多年草の「ムラサキ」の根が原料で、古くから紫色の染料に加工されてきた。高価なため、平安時代には朝廷が使用を制限する禁令を出したとされる。同博物館の大原嘉豊研究員は「制作が天皇の願いだったので、高価な染料でもたくさん使えたのだろう」と推測する。 高雄曼荼羅のうち、金剛界は奈良国立博物館(奈良市)で開催中の特別展「空海 KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界」(読売新聞社など主催)で6月9日まで公開されている。
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