沖縄県石垣市による尖閣諸島と周辺海域での環境調査が27日午前に行われた。調査は昨年1月に続いて3回目。今回の調査2日目となる同日は、読売新聞など一部メディアも同行した。魚釣島北部でドローン(小型無人機)を用いて動画撮影を行ったが、中国海警局の船が約1キロまで迫り、撮影を中断した。中国海警局の船(中央)が調査船に接近しないように警戒する海上保安庁の巡視船2隻。奥は魚釣島北部(27日、尖閣諸島沖で)中国海警局の船(中央)が調査船に接近しないように警戒する海上保安庁の巡視船2隻。奥は魚釣島北部(27日、尖閣諸島沖で) 尖閣諸島は国が上陸を認めていないため、市から委託を受けた東海大が中心となって民間船をチャーターし、海上で調査を実施した。午前7時40分頃、魚釣島から約1・8キロの沖合でドローンを飛ばし、約15分間、動画撮影を行った。

 午前8時過ぎに2回目の撮影を行う予定だったが、海警船が調査船の方へ近づいたため、調査員が「危険」と判断して撮影を取りやめた。海上保安庁の巡視船2隻が海警船と調査船の間を航行し、さらなる接近を阻む形をとった。 一方、第11管区海上保安本部(那覇市)によると、27日午前5時14分頃、沖縄県石垣市の尖閣諸島・南小島沖の領海に中国海警局の船2隻が相次いで侵入した。中国海警船の領海侵入は今月25日から3日連続で、今年に入ってから13回目。同9時現在、魚釣島沖を航行していたが、同9時53~54分頃、領海を出た。