ラグビーと英語を通じて国際交流を図る、高校生のニュージーランド留学プログラム「Game on English 2026」の成果報告会が10月23日(金)、東京・渋谷区の駐日ニュージーランド大使館で開催された。プログラムに参加した高校生8人が、現地での活動や学びについて英語で発表した。

同プログラムは、ラグビーと英語教育を組み合わせ、次世代のグローバル人材の育成を目指す取り組み。今年は早稲田実業学校高等部、流通経済大学付属柏高校、茗溪学園高校の3校から高校2年生の8人が参加し、ニュージーランドのハミルトンボーイズ高校に3週間の短期留学を行った。

現地では留学生向けに構築されたラグビートレーニングに参加したほか、英語学習やホームステイを通じて現地の生活や文化を体験。ハミルトンボーイズ高校独自のハカを現地生徒とともに学ぶ機会も設けられた。

参加生徒の多くにとって初めての海外渡航だったが、帰国時には「まだ帰りたくない」と話す生徒も多かったという。

報告会の冒頭では、キャロリン・シュワルガー駐日ニュージーランド大使が挨拶。「教室やラグビーグラウンドでは気付かなかったことを発見できたのではないでしょうか」と述べ、生徒たちの挑戦を称えた。

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「ミスを恐れない」ラグビーと英語に共通する学び

成果報告では、生徒8人が現地で撮影した写真などを紹介しながら、それぞれの経験を英語で発表した。

流通経済大学付属柏高校の福永喬士選手は「初めての海外だったが、みんなが助けてくれた。あっという間の3週間だった」と振り返る。現地のラグビーを通じて、ミスを恐れず挑戦し続ける姿勢や、仲間との連携の重要性を学んだという。「チャレンジを続けて、いつかもっと強い人間になってニュージーランドに戻りたい」と今後の目標を語った。

同校の津路大耀選手も、9年間続けてきたラグビーをニュージーランドでプレーできた喜びを報告。英語でのコミュニケーションにおいても、失敗を恐れないことの大切さを実感したという。

加古蓮太郎選手は、ホストファミリーとの生活や現地選手の高いラグビースキルについて紹介。留学で得た経験を今後のプレーに生かし、花園の舞台で発揮したいと意欲を示した。また留学中に訪れた「ブルースプリング」の水が澄み切った青さであったことに感動し、ニュージーランドの人たちが生態系を守るために、靴底の洗浄からペット持ち込みの制限、またゴミの持ち帰りなど、自然保護への徹底した取り組みを行っていることに感銘を受けたそうだ。

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茗溪学園高校の武田一咲選手は、ラグビーを通じて多くの友人ができたことを報告。現地では移動中の車窓も含め、街全体に豊かな自然と美しさが広がっていることに感銘を受けたと振り返る。また「ブルースプリング」訪問時にはペットボトルを持ち込まないようホストマザーから伝えられるなど、地域住民の環境保護に対する意識の高さを実感した。

加藤悠隼選手は、現地選手のフィジカルの強さや練習に取り組む姿勢に刺激を受け、異なる文化を経験することの重要性を学んだと述べた。

久我龍之介選手(早稲田実業学校高等部)は、ニュージーランドの豊かな自然や人々との交流を紹介。現地のチームメイトが自分をチームの一員として温かく迎え入れてくれた経験から、ラグビーは言葉の壁を越えて人をつなぐものだと実感したという。また身近に牧場があり牛がいるニュージーランドの住環境に触れ、自然と「環境を守らなければいけない」という意識が湧くことを実感した。人間の生活の近くに自然や動物の環境を増やすことが、人々の環境意識を高めることにつながるのではないか、と考えるようになったそうだ。

同校の前田源治選手は、日々のラグビートレーニングによる技術向上に加え、ハカの授業を通じてマオリ文化が尊重されていることを学んだと報告。

宇都宮海馬選手は、英語が十分に話せなくても周囲の人々が温かく接してくれたことに触れ、コミュニケーションの大切さを強調。失敗から学ぶ勇気や、ハカを通じて人々が一体となることの意義について発表した。

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スポーツ交流に加え、環境や多様性への理解も

生徒たちの発表後には、プログラムを支援する企業や大使館の関係者が総評を行った。

フォンテラジャパン株式会社 代表取締役社長の國本竜生氏は「おかえりなさい」と生徒たちを迎え、同プログラムが日・ニュージーランド両国の首脳によるスポーツ交流促進の考えを背景に始まったことを紹介した。近年は環境問題やサスティナビリティについて学ぶ要素も加わっていると説明し、かけがえのない地球環境を支える意識を持つきっかけにしてほしいと期待を寄せた。

ニュージーランド航空日本支社長の永原範昭氏は「スポーツは、言葉がなくても会話ができる」と述べ、ボールひとつで現地の高校生と交流できるスポーツの力を強調。異文化交流の経験を今後の人生に生かしてほしいと願った。

駐日ニュージーランド大使館の宮﨑智世エグゼクティブ・オフィサーは、ラグビーと英語だけでなく、サステナビリティやダイバーシティについて学べることが本プログラムの特徴だと説明。ニュージーランドの持続可能な酪農への取り組みや、マオリ文化への理解を深めた生徒たちを評価した。

ラグビー、語学、文化交流、そして環境学習を組み合わせた3週間のプログラム。

生徒たちは現地での経験を振り返るとともに、今後のラグビーや学校生活に生かしていく意欲を示した。

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