幻想的な世界が広がる「伊尾木洞」。柔らかい日差しが頭上の木々の隙間から差し込む秋は、散策が気持ちいいシーズン
ロードサイドの異世界・国の天然記念物の「伊尾木洞」、県屈指の人気スポット「北川村『モネの庭』マルモッタン」がある高知県の東部地域。ここは自然の宝箱であるとともに、おいしいものと熱き仕事人が溢れる場所。源泉かけ流しの山の秘湯もあり、秋には絶好の旅先だ。今回は安芸市と、奈半利(なはり)町~北川村を巡る「秋旅」を2コース紹介する。
高知ドラマチック・秋旅①
牧野さんも訪れた洞窟と安芸ローカルグルメを楽しむ
日本の植物学の父、牧野富太郎博士が植物採取のために度々訪れたという「伊尾木洞」がある海側から、秘湯「こまどり温泉」がある山側まで、自然の豊かな表情が楽しめる安芸市。海には海の、山には山の、おいしいものが待っているのもこのエリアの醍醐味。
高知ドラマチック・秋旅①
「自然と食のつながりを辿る! 朝の伊尾木洞さんぽと高知で人気の直販所でお買い物」タイムスケジュール
08:30 伊尾木洞観光案内センター集合 散策開始(約1時間)
09:20 安芸駅ぢばさん市場へ移動
09:30 スタッフによる案内 (10分) 買物&自由時間
10:00 終了
その後、「こまどり温泉」「海辺の料理店 一音灯」など、周辺のおすすめスポットを巡る
自然と食のつながりを辿る!
朝の伊尾木洞さんぽと、人気の直売所でお買い物(安芸市)
「どっぷり体験プログラム」からツアーに申し込むと、見どころを熟知した地元ガイドの方が案内してくれる
天空を仰ぐ断崖に、生命力みなぎる植物が溢れる光景は、ジブリの世界さながらの幻想的な世界。海底に堆積した約300万年前の地層が隆起し、波に浸食されてできた洞窟へ。40種超のシダ植物が群生し、牧野富太郎博士が植物採集に訪れた場所とも言われる。散策するなら、静寂の中に鳥や水の音が響く早朝がお薦め。案内所で長靴レンタルあり。
地元ガイドさんによる地形やシダの解説は、このツアーならではのお楽しみ
「ほら、ここ!」と示す足元を見れば、岩場に貝の化石がごろごろ
自然と食のつながりを辿る! 朝の伊尾木洞さんぽと高知で人気の直販所でお買い物
開催時期:通年開催(年末年始は開催除外日)
所要時間:1時間30分
定員:10~40名(最小催行人数10名)
料金:大人(中学生以上)1100円、小学生600円、未就学児無料(乳幼児参加不可)
電話:0887-35-1122(安芸市観光協会) ※申し込みは4日前まで
https://doppuri.kochi-tabi.jp/selection.html?id=3&sType=trip
東部地域のおみやげが目白押し!
安芸駅ぢばさん市場(安芸市)
朝獲れしらすや、天日干しちりめんじゃこは安芸の名物。弁当や総菜も多彩で、地域の人が日常遣いするほど
長く、太く、やわらかめの食感が安芸流!? 秋冬は芋けんぴの旬。ご当地の名作がずらり
土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の安芸駅直結の産直市場。安芸漁港で水揚げされたしらすなどの海鮮、温暖な気候ゆえ育つライチやマンゴー、高知のソウルフルーツである文旦などの果実、地元農家直送の野菜など、安芸を中心とした高知県東部の産品が大集結。お弁当を買って海岸で食べる「浜弁当」という地元スタイルの楽しみ方も提案。
安芸駅ぢばさん市場
住所:高知県安芸市矢ノ丸4-2-30
時間:7:00~19:00 無休
電話:0887-35-7500
【朝さんぽの後のお楽しみ】
ずっとあり続けてほしい山間の秘湯
「こまどり温泉」(安芸市)
温泉を切り盛りするスタッフの方が何より楽しそう。このほがらかな笑顔に会いたくて、訪れるファンも多い
地元のアメゴを開きにし、さらに素揚げして乗せたあめごそば1100円
人口約200人の東川地域で、30年来愛される名湯。内風呂のみの小さな温泉ながら、源泉かけ流しの硫黄泉の評判は県外まで響く。地域の方々からおすそ分けで届いた野菜や旬の食材を使った定食やそば、安芸名物のナスが主役のなす丼など、郷土料理が揃う食堂も含めて東川の宝。畳の上でくつろげるお昼寝スペースもあり。
こまどり温泉
住所:高知県安芸市黒瀬550
時間:11:00~19:00(11月~2月は~18:30) 水曜休
電話:0887-36-2260
https://komadori-onsen.com/
雄大な景色と豪華海鮮丼の至福
「海辺の料理店 一音灯」(安芸市)
丼からはみ出すほど豪勢に盛られた海鮮丼「夕日」1800円~(内容により価格変動あり)
ロードサイドの個性的な建物に。眼下には雄大な太平洋が広がる
波の浸食により自然にできた洞窟を背に、太平洋を一望できる絶景の日本料理店。こちらの看板は、高知食材のおいしさをストレートに味わえる丼。高知県産の米をふっくら炊き上げ、鮮魚の刺身や旬菜の天ぷらなどをどーんと。移ろいゆく海辺の景色と共に、名物丼を味わって。
海辺の料理店 一音灯(いちおんとう)
住所:高知県安芸市下山2427-12
時間:11:00~14:30LO(変更の場合あり、売り切れ次第終了) 不定休
電話:050-5475-7830
https://www.instagram.com/ichion_tou/
高知ドラマチック・秋旅②
奈半利(なはり)町から北川村へ! 高知東部プチトリップ
平安時代前期から中期にかけて活躍した歌人・紀貫之による『土佐日記』にも登場する、高知と徳島を結ぶ重要拠点である奈半利町。ここに新たな宿「junos」が誕生し、よりディープな高知東部の旅が可能に。
趣のある歴史的建造物が点在し、街歩きが楽しい奈半利町だけでなく、秋冬に最旬を迎えるゆずの里・北川村も必訪!
高知ドラマチック・秋旅②
「奈半利(なはり)の街歩きとゆずの里・北川村を巡る」おすすめリスト
junos(奈半利町)
葉牡丹(奈半利町)
北川村「モネの庭」マルモッタン(北川村)
慎太郎食堂(北川村)
ゲストハウスであり町の情報拠点
junos(奈半利町)
建築が本業で、高知東部に残る魅力的な建物を活用する取り組みを続けている井上有加さん。2025年春に奈半利町の元旅館を再生し、ゲストハウスを開業
要所の植栽が目を楽しませる1階共有スペース
駅から徒歩約10分ほど。入口左手には高知東部のおみやげが揃うショップを併設
昭和14年に建てられたお遍路宿、旧「山本旅館」を改修。天井板やレトロなタイルなど、かつての意匠を残した空間がなんとも落ち着く。共有スペースの広い土間では、トークイベントや映画上映会などが不定期で開かれ、ゲストと地域住民が行き交う場に。客室は全6室、1~2名用のダブルとツイン、3名用の和室の3タイプあり。
junos(ユノス)
住所:高知県安芸郡奈半利町乙2652-4
IN/15:00~ OUT/10:00
1泊朝食付き1人8200円〜 無休
電話:080-1759-5607
https://www.instagram.com/junos_ryokan/
手羽先が看板、ユニークな焼肉店
葉牡丹(奈半利町)
手羽先の唐揚げ1人前605円。持ち帰りの場合は10本前後1080円~
お母さんが持ち帰りの袋をくるくる回す風景も名物。木曜は完全天日塩を使う特別仕様に
地域の人々に愛される焼肉店ながら、1971年の創業当時より「手羽先が本命」と店主の田渕洋子さん。夫が香川・高松の弁当店で手伝いをした際、教わった手羽先の唐揚げを自店でも再現。店頭の窓口で揚げたてを販売すると評判を呼び、いまや奈半利のソウルフードに。素揚げし、味付けは塩こしょうのみのシンプルなおいしさ。
葉牡丹
住所:高知県安芸郡奈半利町乙1327-5
時間:7:00~21:00 日・月曜休
電話:0887-38-4110
https://www.instagram.com/habotan_nahari/
名画の世界をリアルに再現!
北川村「モネの庭」マルモッタン(北川村)
名画「睡蓮」の源泉となった水の庭を再現。地中海と高知の植物が調和する風景は、まるで異郷
モネが惹かれ、描いた地中海の風景を再現した「ボルディゲラの庭」も必見
フランス印象派の画家、クロード・モネがジヴェルニーに造り上げた「モネの庭」。本家モネの庭の指導をあおぎ再現し、世界唯一かつ本家公認で生まれたのが「北川村「モネの庭」マルモッタン」。「睡蓮」など名画の源泉となった水の庭だけでなく、北川村独自のボルディゲラの庭など、地域の気候風土を生かしつつモネの精神を伝える。
北川村「モネの庭」マルモッタン
住所:高知県安芸郡北川村野友甲1100
時間:9:00~17:00 6~10月の第1・3水曜休&12~2月冬季休園
電話:0887-32-1233
https://www.kjmonet.jp/
ユズ推し、なるほどその理由は…
慎太郎食堂(北川村)

10食限定の日替わりランチ1000円は、ファンが通う人気メニューのひとつ。この日のメインは鶏天ユズ油淋鶏

大阪で料理経験を積んだ中村武志さんが家族で営む。真横には中岡慎太郎の銅像も
幕末の志士、中岡慎太郎の生涯・業績の紹介を行う「中岡慎太郎館」の目の前。彼の故郷である北川村の食材を使った料理が人気で、なかでも推しはユズ。というのも、今や村の特産品であるユズは慎太郎が栽培を推奨したという歴史が。ドレッシングや漬物はもちろん、さらには窓の外にもユズ畑と、中芸の名産を五感で味わえる。
慎太郎食堂
住所:高知県安芸郡北川村柏木494
時間:9:30~14:30 火曜休&土・日不定休
電話:0887-38-2413
https://www.instagram.com/shintaro.shokudo/

高知の自然と食をどっぷり体験できる数々のプランと、高知市内で今したいことをまとめたMOOK「高知」が、10月21日に発売。高知の新しい遊び方を知るなら、オールシーズン使えるこの一冊で!
取材・文/村田恵里佳
写真/竹田俊吾
提供/どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会
