
現代自動車グループのチョン・ウィソン(鄭義宣)会長(c)news1
【10月20日 KOREA WAVE】韓国の現代自動車グループが、新型車の世界初公開の舞台に相次いで米国を選んでいる。高級車ブランド「ジェネシス」の大型電動SUV「GV90」に続き、全面改良した5代目「ツーソン」も米国で披露した。最大の販売市場に経営資源を集中する戦略だ。一方、中国市場を重視してきたフォルクスワーゲン(VW)グループは、現地販売の急減を受け、2026年の営業利益率見通しを最大1%に引き下げた。同じく中国事業の不振を経験しながら、米国への軸足移動を進めた現代自動車の戦略が奏功したとの評価が出ている。
ジェネシスは8月、米サンフランシスコで「GV90」と「GV90ネオルン」を世界初公開した。チョン・ウィソン(鄭義宣)会長も、2023年7月の「アイオニック5 N」以来、約3年ぶりに新車発表の現場を訪れた。現代自動車は10月初め、ニューヨークに世界のメディア関係者約160人を招き、新型ツーソンを発表した。ホセ・ムニョス社長は「現代自動車にとって最も重要な市場は米国で、その最も象徴的な都市がニューヨークだ」と述べた。
米国の重要性は販売実績にも表れる。現代自動車と傘下の起亜は2025年、米国で過去最多の183万6172台を販売。年間シェアは初めて11%台の11.3%となった。世界販売727万3983台の約4分の1を米国が占めた計算だ。2026年第2四半期も、両社の世界卸売販売は前年同期比約2%減の184万3524台だったが、米国販売は3.5%増の48万9663台と、同四半期の過去最多を更新した。
2016年に米国へ進出したジェネシスは、2026年7月までの累計販売が45万4049台に達した。2025年は8万2331台で5年連続の過去最多を記録し、2026年上半期も過去最多の3万9088台を販売。レクサス、BMW、メルセデス・ベンツが強い高級車市場で足場を築いている。
対照的なのがVWだ。2008~2022年に中国販売首位を維持したが、BYDなど現地メーカーの電気自動車攻勢に押され、中国販売は2019年の423万台から2025年には269万台へ減少した。同期間に中国合弁会社からの持ち分利益も78.4%減った。2026年1~9月の中国納車台数は前年同期比30.2%減の137万8800台。9月にはポルシェ関連ののれん減損などを反映し、年間営業利益率見通しを4.0~5.5%から最大1%へ引き下げた。
現代自動車グループも中国で苦戦した。2016年に179万台と世界販売の23%を占めた両社の中国販売は、2017年の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題以降、急減。かつて10%近かったシェアは2025年に1%を下回った。同グループは2021年に北京第1工場、2023年に重慶工場を売却し、稼働を停止した滄州工場の整理も進めている。かつて中国に8カ所あった乗用車工場のうち、現在稼働するのは4カ所。世界販売に占める中国の比率は2024年に3%まで低下した。
早期に中国事業を縮小したことで最近の市場低迷の影響を抑え、米国へ資源を振り向けられたとの分析がある。ジョージア州の新工場は2028年までに年間生産能力を50万台へ拡大し、70万~80万台へ引き上げる案も検討している。業界関係者は、米国市場への集中でフォードを追い上げているとする一方、中国市場への再挑戦も表明しており、今後の動向に注目している。
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