中古マンションも億ションの時代に突入したが…(東京都中央区のマンション群、写真:共同通信社)

 住宅価格の上がり下がりは、個人資産の価値に関わるため、関心を集めやすい。しかし、その動きは地域や住宅の種類によって異なる。

 同じ地域でも、中心部と郊外では、値動きの大きさやタイミングが異なることも多い。また、空き家が将来売り物件として市場に出てくれば、市況に影響する可能性もある。

 地域ごとの住宅市場の違いを調べる上では、中古住宅の取引データが参考になる。新築住宅市場は、デベロッパーの販売戦略や建築費の動向などにも左右されるためだ。特に新築マンションは、一部の高額物件が平均価格に影響することもあり、新築供給が少ない地域ほど市場全体の動きを捉えにくい。

 そこで、過去5年間の中古住宅の価格・成約件数・在庫の変化から、地域ごとの特徴を比較した。分析から見えてきたのは、住宅価格の上昇と売れ行きの改善が必ずしも一致しないという実態だ。

 中古マンションの成約単価は比較したすべての地域で上昇したが、成約件数と在庫の関係を見ると、売れ行きが鈍化している地域も多い。さらに、中古戸建てでは価格が下落した地域もあり、住宅の種類によって市場の様相は異なっている。

Share.