
主なポイント
京都市内でホスト不在型リスティングを運営する協力ホストを対象に、「Minut(ミニット)」による騒音モニタリングの実証実験を開始しました。
ミニットは音声や映像を一切記録せず、音量(デシベル)と継続時間のみを測定します。一定の基準を超える音が続いた場合にホストへ通知が届くため、近隣に影響が及ぶ前に対処することができます。
約1年間に集積されたデータをもとに、騒音の発生頻度とホストの対応時間を定量的に検証し、問題が起きる前に回避できる仕組みやルールづくりに活かします。
世界最大級の宿泊予約プラットフォームであるAirbnb(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下:Airbnb、日本語名:エアビーアンドビー)の日本法人であるAirbnb Japan株式会社(以下 Airbnb Japan)と、宿泊施設向けIoT騒音センサー 「Minut(ミニット)」の国内正規販売店であるmui Lab株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:大木和典、以下 mui Lab)は、京都市内でホスト不在型の宿泊施設(リスティング)を運営する協力ホストを対象に、騒音センサー ミニットを1年間無償で提供する実証実験を開始したことを発表します。本実証実験では、トラブルが起きる前に回避できる仕組みが実際に機能するかなどをデータで検証し、今後の運用ルールづくりに活用する知見の蓄積を目指します。
Airbnbは、ホストとゲストだけでなく、その土地で暮らす地域の方々もまた、大切な存在と考えています。Airbnbを利用して旅をする方の圧倒的多数は、訪れた場所に敬意を持って滞在しており、ホストの大多数もまた責任を持って宿泊施設を運営しています。それでも、ごく一部で騒音をめぐるトラブルが生じれば、近隣にお住まいの方の日常に影響が及びます。必要なのは、問題が大きくなる前に気づき、その場で収束させられる仕組みです。
一方で、テクノロジーも含めそうした仕組みが実際にどこまで機能するのかを示すデータは、国内にほとんど蓄積されていません。両社は、実証実験という形で京都市内の現場でデータを収集し、確かめるところから始めます。京都は国内でも観光需要が集中する地域であり、この課題に先んじて取り組む意義があると考えています。本実証実験は、京都が抱える課題に、京都のスタートアップとグローバルプラットフォームが共に取り組むものです。Airbnb Japanは、京都のスタートアップエコシステムに根を持つmui Labとの連携を通じて、地域の実情に即した解決策を地域とともにつくることを目指します。
実証実験の概要
対象
京都市内でホスト不在型リスティングを運営するホスト
実施期間
各施設 機器設置開始から1年間
設置場所
リビングルームや玄関
※寝室やバスルームなどのプライベート空間は対象外です
設置数
約60施設
※引き続き参加ホストを追加募集予定
設置費用
無償 (機器および1年間のサブスクリプション費用含)
通知の基準について
センサー※1は、目安として約75デシベルを超える音が10分以上続いた場合にホストへ通知する設定となってます。一瞬の大きな音では通知せず、この水準の音が一定時間続いた場合にのみ通知するため、通常の滞在や会話で通知が届くことはありません。75デシベル※2は、日常生活の音と比べると電車などの車内や、航空機の機内などの水準にあたります。
騒音センサー ミニットについて
ミニットは、カメラを使わず、音声や映像の記録も行わない騒音センサーです。音量と継続時間、接続デバイス数、赤外線による在室状況の検知から室内の状況を推定します。Airbnbのポリシーにより、センサーを設置する場合はリスティングページでの情報の開示を行います。ミニットは世界100以上の国と地域・3,000都市以上の宿泊施設で導入されています。Airbnbは、2022年より開発元のMinut社(本社 : スウェーデン)と協業を実施し、世界60以上の国と地域でミニットを提供してきましたが、今回日本国内で初めて実証実験という形で検証を行います。

両社は、今後 京都市内および他地域においても参加ホストを追加募集し、実証実験の規模を広げていく予定です。また、本実証実験を通じて得られた知見は、ホスト不在型の宿泊施設における責任あるホスティングのあり方を考える材料として、地域のみなさまや関係者と広く共有していきたいと考えています。
mui Lab株式会社 代表取締役 大木和典
私たちは「人と自然とテクノロジーの調和」を掲げ、暮らしに静かに寄り添うテクノロジーのかたちを京都から探ってきました。宿泊施設をめぐる課題は、事業者、地域に住む方々、訪れる方のいずれかを犠牲にして解決できるものではありません。必要なのは、誰かを監視する仕組みではなく、問題が起きる前に気づける仕組みだと考えています。京都発の企業として、この街の課題にAirbnb Japanとともに取り組めることを心強く感じています。
Minut CEO兼共同創設者 Nils Mattisson
騒音の問題は、近隣に住む方との間に生じる最も大きな問題の1つです。ミニットはこれまで100以上の国と地域において、ホストの皆様が問題を早期に対処できるよう、映像や録音を一切使用することなく支援してまいりました。AirbnbおよびmuiLabと共に日本でこの取り組みを検証していく機会を得られたことを喜ばしく思っています。
Airbnb Japan株式会社 代表取締役 中川晋太郎
私たちAirbnbが何より大切にしているのは、地域社会のみなさまからの信頼です。だからこそ、問題が起きてから対応するのではなく、起きる前に気づける仕組みが必要だと考えています。今回の実証実験を通じて、どのような設定や運用であれば現場で無理なく続けられるのかまで含めて、実効性のある仕組みとして組み上げていきたいと考えています。
mui Lab株式会社について
mui Labは、「人と自然とテクノロジーの調和」を掲げる京都発のグローバルスタートアップ企業です。天然木のタッチパネルディスプレイ「muiボード」の開発から始まり、カームテクノロジーを軸に、暮らしそのものを心地よくする体験を提供しています。2026年には宿泊施設向けIoTサービスの提供を開始し、その第一弾としてミニットの国内正規販売・サポートを担っています。同社が目指すのは、事業者・地域住民・宿泊者の三者が安心して共存できる「地域と調和する宿泊インフラ」の実現です。
URL https://muilab.com/ja/

※1
センサーが捉えるのはリビングルームや、玄関といった音の出やすい空間の音量であり、近隣の方が受け止める音の大きさは距離や建物の遮音性によって変わります。本センサーは、近隣への影響につながりうる兆候を早い段階で捉えるためのものであり、許容される音量の基準を定めるものではありません。
※2
出典:東京都環境局「生活騒音」(環境省「生活騒音の現状と今後の課題」より)
参考:環境省「騒音の目安について」(全国環境研協議会 騒音小委員会)
※「Airbnb」「エアビーアンドビー」「エアビー」の各名称およびロゴはAirbnb Inc.の登録商標です。