2024年11月で66年間にわたる運行を終えた山口県下関市の「火の山ロープウェイ」で長年使われてきた2機のゴンドラのうち「満珠」が、同市彦島海士郷町にある地元漁師直営の飲食店「牡蠣( かき )小屋流王丸」の特別個室「まんじゅ号」として生まれ変わった。海のすぐ目の前に置かれたゴンドラ内でカキなどを焼いて味わえるスペースで、10日から営業を開始する。

▼彦島のカキ小屋にゴンドラ移送(2026年06月20日)

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 店舗全体のリニューアルに合わせて整備。ゴンドラの活用先を公募していた市から抽選で無償譲渡を受け、6月に現地に搬入して車体の塗装や内装のリニューアル、換気扇の設置、土台整備などを進めてきた。

 ロープウエー時代と同じオレンジ色の車体で、当時の下駅で使われていた「壇の浦駅」と書かれたプレートを側面に取り付けた。内装は海側の窓のそばにカウンターテーブルを設置し、ロープウエー引退前に市民らが寄せたメッセージシールに囲まれながら外の風景や飲食を楽しめる。

 9日には報道関係者向けのお披露目が現地であり、カキ小屋を運営するヒマココの浦健一代表社員(45)は「小さい子どもを連れた家族の来店が多いので、個室がほしいと思っていた。海とゴンドラという面白い組み合わせの景色になった。当時を懐かしむ人や初めて見る人など多くの人たちに楽しんでほしい」と話した。

 今シーズンは来年3月末まで営業し、定休日は火曜(祝日を除く)。営業時間は平日が午前11時~午後3時と同5時~同9時、土日祝が午前11時~午後9時。特別個室利用は2~6人の貸し切りで、予約優先。

 火の山ロープウェイは新たなパルスゴンドラ(固定循環式ゴンドラ)が整備されることから営業を終了して施設も解体。「満珠」「干珠」の愛称で親しまれていたゴンドラについては市民から活用を求める声が上がり、市が民間への無償譲渡を決めて公募を実施した。干珠は寿工務店が同市上新地町で手がけるモデルハウス敷地内の交流・休憩スペースとして11月1日から“第二の人生”を歩む予定だ。   

(石田晋作)

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