新質生産力の意見、国家ブロックチェーンネットワークを計算能力の基盤と並べる中国のブロックチェーン政策、2019年から段階的に格上げ
中国共産党中央委員会と国務院は9日、経済政策の方針をまとめた「新質生産力の発展に関する意見」を公表し、「国家ブロックチェーンネットワーク」を建設する方針を盛り込んでいる。国営の新華社通信が全文を配信した。中国では2019年に習近平総書記がブロックチェーンを中核技術の重要な突破口と位置づけており、今回は、党と政府の最上位の文書が、国としてのブロックチェーンネットワークの建設を明記した。
新質生産力の意見、国家ブロックチェーンネットワークを計算能力の基盤と並べる
国家ブロックチェーンネットワークの建設は、意見の第9項「実体経済とデジタル経済の深い融合を促進する」に盛り込まれた。
同項は、データの所有権の確認、市場取引、権益の配分と保護の制度を整え、データを生産要素として生かす試行事業を進めるとしている。そのうえで、国家のデータ基盤の配置と運営を最適化し、製造業のデジタル化を進めるとした。
東部のデータを西部のデータセンターで処理する国家プロジェクト「東数西算」、スマート製造、産業インターネットなどの事業を実施し、全国一体型の計算能力ネットワークと、国家ブロックチェーンネットワークを建設する。国際競争力のあるデジタル産業の集積をつくる方針も示した。
意見は、国家ブロックチェーンネットワークの日程、予算、運営方式などには触れていない。
中国のブロックチェーン政策、2019年から段階的に格上げ
中国共産党中央政治局は2019年10月24日、ブロックチェーン技術をテーマに集団学習を開いた。習近平総書記は、ブロックチェーンを中核技術の自主イノベーションの重要な突破口とし、技術と産業の発展を加速するよう求めた。
時期出来事2019年10月24日中央政治局の集団学習で、習近平総書記がブロックチェーンを中核技術の重要な突破口と位置づけ2021年6月7日工業情報化省と国家インターネット情報弁公室が指導意見。2025年までに産業の総合力を世界の先進水準に2024年12月31日国家発展改革委員会、国家データ局、工業情報化省が「国家データ基盤建設指針」。データ流通の基盤に「ブロックチェーンネットワーク」を挙げる2026年5月19日国家データ局が広州でデータ基盤建設の現場会議を開き、先行試行の進捗を総括2026年10月9日共産党中央と国務院の意見で「国家ブロックチェーンネットワーク」の建設を明記新華社の配信、国家発展改革委員会の公表資料などをもとにJinaCoinが作成
2021年の指導意見は、国際競争力のある中核企業を3〜5社育て、ブロックチェーン産業の集積地を3〜5カ所つくる目標を掲げた。業界ごとのコンソーシアム型(参加者を限定する方式)のブロックチェーンを整備する方針も示していた。
2024年末の国家データ基盤建設指針は、データ流通の基盤として、ブロックチェーンネットワークやプライバシー保護計算の基盤などを挙げた。2026年までに技術の試行と全体設計を終え、2028年までに全国の大・中都市をほぼカバーし、2029年までに主要な構造を整える3段階の目標を示している。
指針の全体設計の期限とした2026年に、今回の意見が出たことになる。
2019年の集団学習の翌日には、ビットコイン(
BTC)が24時間で30%以上上昇し、1万ドルを回復したと中国共産党機関紙系の人民網が報じていた。一方、中国の政策が重視してきたのは、参加者を限る許可制のブロックチェーンで、ビットコインのような誰でも参加できるブロックチェーンとは仕組みが異なる。
