
ひろしまを学ぶ・ひろしまで暮らす | 2026年10月9日(金)
和牛のステーキ、鯛めし、シャインマスカットまで!?広島県の学校給食に、地元の「おいしい」が大集合。広島県では子供の頃から広島の食文化や食資産に触れる機会を増やすため、学校給食における食育と県内農林水産物の利活用を進めています。
学校給食における充実したメニューの提供のほか、動画や副読本を使った楽しい食育などを通じて、地域への愛着心を育むことを目指しています。給食の会話をきっかけに、親子で広島の「おいしい」を再発見してみませんか?
地元の「おいしい」が大集合!充実する学校給食

2024年度における広島県の給食での地場産物利用率は61.5%。全国平均の56.4%よりは高いものの、島根県の78.1%や山口県の84.5%など中国地方の他県と比較すると低い状況です。
地場産物利用率を増やし、子供たちに地域への愛着を持ってもらうため、広島県では本年度、食材費の補助を行い、広島和牛や地魚、旬の野菜などを使った地産地消給食の提供を支援しています。
2026年度は県内の小中学校で特別な給食の提供をはじめました。各学校で年3~6回実施され、地元のおいしさが詰まった給食を、子供たちへ届けていきます。
県内の小中学校で地産地消の給食

各学校ではどのような給食が提供されたのでしょうか?9月初旬、安芸郡府中町にある府中中学校の給食時間をのぞいてみました。
府中中学校で「ふるさと広島和牛丼」が登場

「うわあ、おいしそう!」。給食時間、3年生の教室に歓声が上がりました。この日のメニューは、「ふるさと広島和牛丼」!お盆に載せられた豪華な丼を前に、生徒たちは驚きとワクワクが入り混じった表情で席に着きます。
ご飯の上にのった和牛を口いっぱいにほおばると、「とってもジューシー!」「入れた瞬間、お肉がとろけた!」と教室のあちこちから感動の声が。濃厚な肉の旨みを噛みしめながら、友達と顔を見合わせ、うれしそうに味わっていました。
広島和牛は、県内で最も長く肥育された黒毛和種の総称で、広島牛、広島血統和牛元就、比婆牛、神石牛などが代表的な銘柄です。オリーブオイルの主成分でもある「オレイン酸」を豊富に含み、口溶けが良く、豊かな香りとうまみを感じるのが特徴です。
広島和牛を初めて知った生徒もおり、広島の魅力を身近に感じる体験になったようです。
給食時間に深まる地域の農林水産業への理解や関心

この日はおいしい給食を味わうだけでなく、広島の食材について学ぶ時間もありました。給食中には校内放送で、広島和牛の特徴や事業の狙いが紹介されたほか、各教室で県内食材の魅力や生産者の工夫を紹介する動画が放映されました。
3年大井雅斗さんは「広島にこんなにおいしい食材があって誇らしい。生産者の方々に感謝と尊敬の気持ちを忘れずに、しっかり味わいます」と目を輝かせていました。
魚や野菜、果物も!給食のこだわり

給食に提供されるのは、和牛をはじめ、「コイワシのから揚げ」や「天然マダイの鯛めし」など、瀬戸内の海の幸を贅沢に使ったメニューが各地域で登場します。
さらに、シャインマスカットやピオーネ、梨など、季節の味覚を楽しめるフルーツや、くわい・広島菜漬けといった地域の野菜まで盛りだくさん。地元の恵みやこだわりが詰まった給食は、子供たちが地域の食文化や魅力を体感する絶好の機会になります。
動画や副読本で楽しく深まる「食育」

広島県では給食とあわせて食育にも力を入れています。小中学校には、食材のトリビアを紹介したクリアファイルを配布したほか、子供たちの成長に合わせた教材を展開しています。
小学生向けには年齢に応じた3種類の副読本を制作。地元食材の魅力や歴史が学べ、クイズや図鑑を取り入れるなど親しみやすい構成にしました。

中学生向けには、農家や漁師のこだわりを伝える5つの食育動画を用意し、食への感謝や仕事への関心を深めます。副読本や食育動画は、広島県のホームページで閲覧できます。
「どんな人が、どんな想いで育てたのか」を知ることで、いつもの給食がもっと特別な味わいに。地域への愛着と感謝の気持ちがしっかりと育まれています。
副読本と食育動画はこちら
給食から広がる「おいしい」輪と生産者への応援

給食に地産地消の取組を推進する狙いについて、広島県農林水産局販売・連携推進課長の田中かおりさんに聞きました。
この事業の目的は?
子供の頃から広島の食文化や食資産に触れる機会を増やすことで、地元の食材の魅力や、生産者のこだわりを知ってほしいです。
今回の給食や食育の授業をきっかけに、ご家庭でお子さんが県産食材の話をすることもあるかもしれません。そんな時はぜひ、日常のお買い物でも県産食材を手に取っていただき、食卓での楽しい会話につなげていただければと思います。
この給食を通して子供たちに感じてほしいことは?
「広島にはおいしいものがたくさんある」と実感してほしいですね。その「おいしい」を入口に、広島の食材やそれを支える生産者に興味を持ち、地域への愛着を育んでくれたらうれしいです。
今後も地産地消の取組を推進し、県産食材の消費を広げることで、生産者の皆さんを応援していきたいと考えています。
「今日の給食どうだった?」家でも地産地消を始めよう!

「今日の給食、どうだった?」そんなひとことから、親子や友達のコミュニケーションを深めてみませんか?学校での「おいしい体験」をきっかけに、家族で地元の食材や生産者さんの工夫について話す時間は、子供たちの地元愛を育む宝物になります。
そしてお買い物の際は、「広島県産」かどうかをチェック!給食のワクワクを家庭の食卓にも広げて、親子で楽しく地産地消を始めましょう。
