9月のオークランドの全国平均不動産売出価格は6年ぶりに100万NZドルを下回り、価格調整が進んでいます。この局面で、投資家が注目すべき点、取るべき対応にはどのようなものがあるでしょうか。※本記事では、オークランド在住で長年不動産ビジネスに携わる著者が、現地でしか掴めない不動産事情を解説します。

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オークランドの不動産価格、価格調整進む

9月のニュージーランドの全国平均不動産売出価格は85万5,245NZドルと、前年同月比0.2%の微減となりました※。

 

なかでもオークランドの不動産売り出し価格は6年ぶりに100万NZドルを下回り、99万3,562NZドルとなるなど、価格調整が進んでいます。

 

ニュージーランドでは10月1日に議会が解散し、11月7日に総選挙を迎えますが、選挙前にもかかわらず売り手の動きは活発で、新規売り出し件数は昨年9月をやや上回る水準でした。全国の販売在庫は3万4,001件(前年比10.7%増)と増加し、買い手の選択肢は広がっています。

 

物件数が増え、買い手が比較検討できる環境では、売り手側は「丁寧なプレゼンテーション」「マーケティング」「市場に合わせた価格設定」の工夫が成約の鍵です。つまり、売り手側の準備が重要となります。もちろん、このような市場環境は海外の投資家にとっても注目点が多いといえそうです。

 

オークランド市内の不動産価格の調整、在庫増加、総選挙後の政策見通しなどは、長期保有を検討する海外投資家にとって、情報収集のメリットが高いのではないでしょうか。不動産売買の現場でも、定期的に海外投資家からの問い合わせがあります。なかでも注目を集めているのは、100万NZドルを下回るオークランド市内の物件です。

 

筆者自身も売主をサポートする立場として、海外投資家向けの英語・日本語での説明はもちろん、マーケティング動画の作成、価格戦略の調整など、多岐にわたる実務対応を行っています。

 

在庫が増えたこの局面、売主は「丁寧なプレゼンテーション」「マーケティング」「市場に合わせた価格設定」に加え、「海外投資家も視野に入れた情報発信」が重要なポイントとなるのです。

日本文化の発信がビジネスチャンスに

来年、ニュージーランドと日本は外交関係樹立から75周年を迎えます。ニュージーランドには約2万人の日本人コミュニティがあり、そのうち1万1,000人がオークランド在住とされています。移民の多い中国やインドと比べると規模は大きくありませんが、その分、積極的な日本文化の発信がなされています。

 

今月はアジア圏の食文化を紹介するイベントが開催され、多くの飲食店が並びます。各地のナイトマーケットも活況で、アジアンフードが人気です。11月にはアジアパシフィック映画祭が開催され、日本映画も上映されます。年明けの2月には「テイストオブジャパン」が予定され、寿司、ラーメン、唐揚げ、丼もの、ライスバーガーなど、日本の食文化が広く紹介されます。

 

文化面では盆栽、茶道、着物、華道などの展示が行われ、スポーツは空手や柔道に加え、野球やサッカーでも日本人選手がプロモーターとなり、日本の存在感を高めています。

 

こうしたイベントの広がりは、日本企業にとってもニュージーランド進出のきっかけとなるビジネスチャンスになり得ます。食、文化、スポーツなど多方面で日本への関心が高まるいま、ニュージーランド市場は新たな可能性を秘めているといえるでしょう。

 

※資料:https://www.realestate.co.nz/news/property-market-news/the-new-zealand-property-report/new-zealand-property-market-2026-september

 

一色 良子

ライセンスセールスコンサルタント

Harcourts Golden Links Real Estate LTD.

 

 

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