9月上旬、宇城市・松橋西防災拠点センターの避難所

3週間ほど続いた雑魚寝

同市に住む本郷妙子さん(86)は、出先から自宅に戻った直後のことだったと振り返る。

「いすに座ってテレビを見ていたら、『ドン!』という衝撃の後、激しい横揺れが続きました。すごく揺れて、とても長く感じました」

この地震により県内で38人の死者、367人の負傷者が出た。住宅の被害も、全壊2249棟、半壊5535棟、一部破損は3万6460棟と甚大だった。

熊本では10年前の2016年4月に2度にわたる大きな地震が発生している。本郷さんの自宅は10年前の地震で半壊した。その年のうちに建て替えた自宅の建物自体は無事だったが、今回の地震ではタンスなどの家具が倒れ、テレビや電子レンジなどの家電も倒れるなど物が散乱。足の踏み場を確保するのがやっとという状態だった。

10年前に甚大な被害を受けた熊本県・益城町復興まちづくりセンターには当時の記録が残されている

ところが、本郷さんが滞在していた松橋(まつばせ)西防災拠点センターでは、3週間ほど雑魚寝生活が続いた。

「震災当日は床に適当なものを敷いてその上に寝ました。数日すると、マットみたいなのが使えるようになりました。段ボールベッドが入ったのは8月の中旬くらいでした」

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