豊田通商のグループ会社であるCFAO SAS(以下、CFAO)は、ボツワナ共和国の大手医薬品卸売会社Medswanaの株式75%を取得し、あわせてマダガスカル共和国の大手医薬品卸売会社Ophamの株式も取得して子会社化したと、2026年10月6日に発表しました。

2社は、それぞれの国の医薬品流通で民間市場シェア1位を誇ります。南アフリカ共和国での現地生産と流通に続く今回のM&Aで、南部アフリカ地域におけるヘルスケア事業の広域展開を加速させるねらいです。

ボツワナとマダガスカルの医薬品卸2社

今回グループに加わったのは、ボツワナとマダガスカルで医薬品卸売を手掛ける2社です。豊田通商によると、2社はいずれも、それぞれの国の医薬品流通で民間市場シェア1位を誇っています。

ボツワナのメドスワナは、正式な会社名をMedswana (Pty) Ltdといい、1994年に設立されました。CFAOは同社の株式の75%を取得しました。子会社化に伴い、社名はMedswana Laborexに改称されます。

マダガスカルのオファムは、正式な会社名をOffice Pharmaceutique Malgache S.A.(OPHAM S.A.)といい、1952年に設立されました。CFAOはオファムの株式も取得し、子会社化しました。

株式を取得したCFAOは、豊田通商のグループ会社です。豊田通商は、今回のM&A(企業の合併・買収)によって、南部アフリカ地域におけるヘルスケア事業の基盤を強化するとしています。

アフリカ24カ国で医薬品を卸売

豊田通商が背景に挙げるのは、アフリカの医療を取り巻く状況です。アフリカでは人口増加や経済成長に伴って医薬品の需要が拡大しています。

その一方で、医療従事者の拡充や医療インフラの整備、偽造医薬品の混入に対する安全な医薬品の流通ネットワークの構築など、医療体制の強化が喫緊の課題となっています。

こうした中、豊田通商グループはこれまで、西アフリカを中心とするアフリカ24カ国で、11,000以上の薬局に対して医薬品の卸売事業を展開してきました。北アフリカなどでは、医薬品の生産も手掛けています。

さらに2025年には、東アフリカで約150店舗を展開する大手薬局チェーンGoodlife社を完全子会社化しました。医薬品の現地生産から卸売、小売までを繋ぐ、垂直統合型のバリューチェーン構築を進めています。

バリューチェーンとは、製品が作られてから利用者に届くまでの一連の流れのことで、垂直統合型とは、その複数の段階をひとつのグループの中で担う形を指します。

南部アフリカで「面」の展開へ

南部アフリカでは、豊田通商グループは2024年10月、南アフリカ共和国で仏製薬大手サノフィのヘルスケア事業(OpellaHealthcare South Africa)を取得し、「CFAO Healthcare South Africa」を設立しました。同国では、医薬品の現地生産と流通をすでに始めています。

今回のボツワナとマダガスカルでの子会社化は、南部アフリカ地域全体を網羅するヘルスケア事業の「面」でのバリューチェーン構築を目的としたものです。

豊田通商グループは、品質管理、コンプライアンス(法令順守)、トレーサビリティを備えた医薬品流通ネットワークの拡充を図るとしています。トレーサビリティとは、医薬品がどこで作られ、どの経路で届いたかを追跡できる仕組みのことです。

今後は南部アフリカ地域でさらに事業を広げ、生産から卸売、小売までを一貫して担う信頼性の高いヘルスケア事業のバリューチェーンを構築し、高品質な医薬品へのアクセス向上を目指します。

豊田通商グループは、アフリカに加え、インドと南米を重点市場と位置付ける「ゴンドワナ経済圏」戦略を掲げ、地域の潜在ニーズに根差した事業の拡大に取り組んでいます。

今後も「WITH AFRICA FOR AFRICA」の理念のもと、”未来の子供たちへより良い地球環境を届ける”ために、社会課題の解決と経済発展の両立に貢献していくとしています。

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