
9月某日、筆者は岐阜のバンジージャンプ場へとやってきていた。聞けば、MMORPG「AION2」の取材なのだという。正直なところ、最初は話がのみ込めなかった。なぜゲームの取材でバンジーなのか……。
エヌシージャパンの担当者に話を聞いてみると、「AION2」の特徴のひとつである飛行にちなみ、岐阜県の「岐阜バンジー」とコラボレーションするのだそうだ。現地に訪れれば、ゲームのロゴが入ったウイングスーツを着用し、一般の参加者もジャンプを体験できる企画となる(事前の連絡が必要)。
さらに、今回の取材では「AION2」のヒット祈願を兼ね、「AION2」日本運営ディレクターを務める笠松誠一氏にジャンプさせる予定だという。これはぜひ見てみたいということで、本稿では当日の出来事と関係者の言葉をお届けする。
【[AION2] NVIDIA DLSS 4.5で描かれるAION2の世界詳細】
飛行が魅力の「AION2」と、高さ215mの岐阜バンジー
「AION2」は、10月5日に正式サービスを開始する予定のPC用クロスワールドMMORPG。日本では「タワー オブ アイオン」としてサービスされてきたMMORPGの正統続編で、Unreal Engine 5によるグラフィックスに加え、翼を使った飛行や立体的な探索、空中戦などを特徴としている。
コラボ先の岐阜バンジーは、岐阜県八百津町の新旅足橋から旅足川渓谷へ向かって跳ぶ、日本一高いブリッジバンジーだ。橋の全長は462m、ジャンプの高さは215m。通常の体験でもウイングスーツを着るため、翼を広げて飛ぶゲームのイメージと重なる部分がある。ただし、ゲーム内で自由に空を進むのと、橋から眼下の谷へ飛び出すのとでは、覚悟の決まり方が違いそうだ。
コラボの開催期間は10月4日から2027年3月3日までを予定。「AION2コラボ特製ウイングスーツ」着用希望の場合は、予約前にバンジージャパン コールセンター(0278-72-8133 ※年中無休、8:30~17:30受付)への連絡が必要となる。価格は1回28,000円で、同日の2回目以降が13,000円など。
取材当日は霧雨が降り、辺りには薄く霧がかかっていた。肌寒い橋の上でジャンプの準備が進む。笠松氏が飛ぶものと思って見守っていたが、実際にウイングスーツを着てジャンプ台へ向かったのは、ともに現場を訪れていた「AION2」日本運営プロデューサーの洪正鎮(ホン ジョンジン)氏だった。
岐阜バンジーは日本一高いブリッジバンジーだ
当日はあいにくの天候で少し肌寒かった
バンジー台を横から見たところ。怖すぎて下を覗けないくらいの高さだった「震えも汗も止まらない」。ジャンプ後に語った飛行の魅力
戻ってきた洪氏は、興奮と恐怖、疲れが入り混じったような、心ここにあらずの表情に見えた。本人も震えと汗が止まらないと話し、感想を求められると「どう表現すればよいかわからない」と振り返る。落ちる瞬間だけでなく、飛び終えてからも強い感覚が残ったようだ。
「AION2」のゲーム内では雲の上まで飛べる。岐阜バンジーの高さは215mだが、「AION2」の空ではもっと高く、遠くまで向かえる。笠松氏も、飛行できる場所が一部のエリアに限られず、飛んでいる間の操作も細かく行なえる点を本作の面白さとして挙げていた。
筆者が以前参加した先行プレイでも、前作のように決まった飛行エリアへ行く必要はほとんどなかった。森の上から平原へ、崖から谷へと翼で移動でき、飛行ゲージを維持すれば空に浮かぶ島にも向かえる。目的地へ移動するだけでなく、空から景色を見渡して次の行き先を探せることが、「AION2」の飛行ならではの楽しさだ。
自由に空を飛べるのは「AION2」の魅力の1つだゲームの世界に入り込む感覚を。岐阜バンジーが語るコラボ
岐阜バンジーの責任者であるサイト マネージャーのムンテ・バーナード氏は、今回の企画について、著名なゲーム会社とのコラボが決まったことをうれしく思ったという。ゲームのファンにもバンジージャンプを知ってもらい、作品の中で冒険を楽しむ人たちに、現実でも冒険するような気持ちやスリルを味わってほしいと語った。
コラボ仕様のウイングスーツには、「AION2」のロゴが描かれている。通常のウイングスーツは無地のため、見た目の違いは一目でわかる。バーナード氏は、ゲームの世界に入り込むような感覚が加わることで、バンジーの体験がより特別なものになればと期待を寄せる。一般の参加者でも希望すれば、このスーツを着用してジャンプ可能だ。
ユーザーとの約束を守った「AION2」の日本運営チーム
ジャンプ後、洪氏は日本をグローバルサービスの中でも特別な市場と捉え、日本のユーザーが楽しめる環境を整えていきたいと話した。取材ではユーザーからの意見を求める話もあり、公式Discordなどを通じて声を届けてほしいという。まずはバンジーを飛ぶという約束を、身をもって果たした形だ。
霧雨の中で聞こえた「AION2~~!」という声と、戻ってきた洪氏の表情が強く印象に残った。ゲームの飛行と現実のジャンプは異なる体験だが、翼を身につけて橋から飛び出す今回の企画には、「AION2」の魅力をユーザーに伝えようとする運営チームの思いが強く感じられた。
