BIPROGYとスーパーマーケット大手のヤマザワ(山形県山形市)は、山形県金山町で実物大の商品を画面上で確認して購入できる「VRシェルフ」を活用した買い物支援の実証実験を11月に実施する。10月6日に発表した。山形大学と連携した取り組みで、買い物困難地域での利便性向上と地域コミュニティーの創出を目指す。
山形県では人口減少と高齢化が深刻化しており、県が公表したデータによると、総人口に占める65歳以上の割合は35.6%と全国的にも高い水準にある。採算性の悪化による小売店舗の撤退や商店の後継者不足による閉店が相次いでおり、日常的な買い物が困難なエリアが急速に拡大している。ヤマザワは山形県内で44店舗、宮城県内で18店舗を運営している。
地域住民が住み慣れた土地で安心して生活し続けられる社会基盤の維持が急務となる中、BIPROGYとヤマザワは山形大学と連携し、地域社会課題の解決に向けたプロジェクトを推進してきた。今回の実証実験は、ITと流通ネットワーク、学術的知見を組み合わせることで、持続可能な新たな買い物支援モデルを構築する狙いがある。
実証実験は、金山町の中央公民館で11月3日と11月7日の2日間実施される。
住民は公民館内に設置されたVRシェルフのモニター上で、ヤマザワの実店舗で取り扱われている生鮮食品などの商品を実物大のリアルな表示で確認し、その場で注文できる。注文された商品は翌日に公民館に配送され、利用者が直接受け取る仕組みとなっている。

VRシェルフのイメージ(出典:BIPROGY)
実証期間中、購買実績データの分析や利用者へのアンケート調査を通じて、デジタル端末による注文の操作性や利便性を評価するとともに、地域の集会拠点である公民館が買い物拠点となることで、住民同士の交流を生む「地域コミュニティー拠点」としてどの程度有効に機能するかを検証する。
今回の取り組みでは、IT企業と小売事業者、大学がそれぞれの強みを生かして役割を分担している。
BIPROGY:買い物ソリューションの構築と運用を担当
ヤマザワ:物流網の整備、買い物ソリューションを提供
山形大学:コミュニティーの在り方に関する知見を提供
BIPROGYとヤマザワは、実証実験で得られた利用者の声や検証結果をもとに、買い物困難地域での持続可能な買い物支援モデルの構築を目指す。将来的には、同様の課題を抱える他地域への展開も視野に入れ、地域社会の活性化に貢献していく。
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