
ファイナリスト4名. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
2026年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャレンジャー・シリーズ(CS)第3戦のファイナルデーでは、クオーターファイナル以降に進出した選手たちが一堂に会し、来シーズンのチャンピオンシップ・ツアー(CT)への出場権を巡る争いが激化する中、際立ったパフォーマンスが繰り広げられ、ランキングに大きなシフトが生じた。
最終日は、サンパウロ沿岸で形の良い5フィートの波、オフショアの風、そして日差しに恵まれ、大会を通じて最高のコンディションとなった。
勝者たちは賞金に加え、サン・セバスチャン、サーフィン、そしてスウェルを象徴する公式トロフィー「ザ・S」を持ち帰った。波の形をしたこの彫刻には、様式化されたサーファーと、サン・セバスチャンの公式観光シンボルである伝統的な「ペイシーニョ」が組み込まれており、アーティストのレスリー・アマラルによって制作された。
チャーリー・ヘイトリー(AUS) (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
チャーリー・ヘイトリー(AUS). (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
チャーリー・ヘイトリーは、マレシアスで開催されたバンコ・ド・ブラジル・サン・セバスティアン・プロのファイナルで、フランシスカ・ベセルコ(POR)を相手に落ち着いたパフォーマンスを見せ、タイトルを勝ち取った。
このオーストラリア人選手は、ウェイブセレクションのセンスと忍耐力を発揮し、絶好のチャンスを待ってから、力強いバックハンドターンでライトブレイクを攻めた。
7.83と6.50のスコアでヘイトリーはヒート合計14.33を記録し、残り7分でベセルコにはニード8.66と追い込まれた。
チャーリー・ヘイトリー (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
ヘイトリーは最終ホーンが鳴るまでコントロールを続け、水際で母親と抱き合って祝福を受けた。感極まったヘイリーは勝利についてこう振り返った。
「信じられないほどです。勝てたなんて信じられません。気持ちをしっかり整えて波を捉え、今はすべてが夢のようです。本当に感謝しています。故郷の皆さん、家族、そして私を応援してくださったすべての方々に。心から感謝しています」と彼女は語った。
この勝利により、ヘイトリーはチャレンジャーシリーズのランキングでも順位を上げた。オーストラリア出身の彼女は、マレシアスでの優勝で10,000ポイントを獲得し、通算11,940ポイントで10位に浮上した。2位のベセルコは7,800ポイントを獲得し、現在はシエラ・カー(AUS)に次ぐ2位につけている。
ライアン・カイナロ(BRA) (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
ライアン・カイナロ(BRA). (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
ライアン・カイナロはマレシアスでのファイナルデーをパーフェクトに締めくくった。準決勝で現役CT選手のオスカー・ベリー(AUS)を破った後、このブラジリアン選手は再び海に戻り、決勝でアリスター・レジナート(AUS)と対戦。
ハイレベルなエアリアルとパワフルなレールサーフィンを披露し、「バンコ・ド・ブラジル・サン・セバスチャン・プロ」のタイトルを勝ち取った。
この勝利により、カイナロは10,000ポイントをスコアし、チャレンジャーシリーズランキングのトップに躍り出た。これは、2027年のCT出場を目指す彼にとって大きな一歩となった。
ライアン・カイナロ(BRA) (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
ライアン・カイナロ(BRA). (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
ファイナルでは、準決勝でアロンソ・コレア(ペルー)をコンビネーションの状況に追い込み、ファイナルに進出したレジナートが、最初にライディングを開始した。
カイナロはすぐに力強い波を見つけ、高く速いエアリアルを繰り出し、フルローテーションをほぼ完遂して6.83をスコアした。
このブラジリアン選手は、エアリアルへのアプローチに力強いターンを組み合わせ、別の波のクリティカルセクションで3つの明確なマニューバーを繋ぎ、7.67を獲得し、HEAT合計は14.50となった。
残り4分、レジナートがリードを奪うには9.17が必要だったが、カイナロはコントロールを続け、タイトルを確実なものにした。海から上がるとすぐに、彼はまっすぐ父親の腕の中に飛び込んだ。
「本当に幸せです。まだ実感が湧いていません。忘れられない一日でした。ビーチは人で溢れかえり、ブラジリアンのファンの熱狂ぶりは他とは比べものになりません。そのエネルギーは非現実的でした。本当に、本当に幸せです」と勝者は語った。
カイナロの優勝への道のりには、ベリーとの準決勝での圧倒的なパフォーマンスも含まれていた。彼はセットの波で5.50を記録し、早い段階でペースを握り、残り15分でオーストラリア人選手には8.00が必要となる状況に追い込んだ。
その後、彼はもう1本力強い右の波を見つけ、ノーグラブの完璧なフルローテーション・エアリアルを決めて8.50を獲得した。
これはこの日の男子シングルウェイブ・スコア最高値だった。このライドによりベリーはコンビネーションスコアを迫られる状況となり、カイナロはビーチに詰めかけた観衆の熱狂的な歓声の中、さらにもう一つのフルローテーション・エアリアルを成功させた。
ベリーへの勝利により、カイナロはチャレンジャーシリーズでの初のファイナル進出を確定させ、ランキング首位に躍り出た。「人生最高の結果だ。ファイナルに進出できた!」と、このブラジリアンは準決勝後に言った。
ベリーにとって、マレシアスでのこの結果は、大会期間中にランキングを37位も上昇させ、今シーズン最高の成績となった。彼が前回ファイナルデーに進出したのは昨年のサクアレマでのことだったが、CTでは今シーズンのUSオープンで1HEATしか勝ち上がれていなかった。
マレシアスでの優勝により、カイナロはこの大会をチャレンジャーシリーズの新ナンバー1として締めくくり、CT出場権獲得に向けた戦いを強固なものにした。
この勝利は、ブラジリアン・サーフィンの次世代にとっても重要な成果であり、20歳の彼は2027年に世界のエリートの一員となる座を確実に争う立場となった。
フランシスカ・ベセルコ(POR). (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
トーナメントのもう一方のブロックでは、フランシスカ・ベセルコも決勝進出のために経験豊富な相手を打ち破らなければならなかった。
2026年CTルーキーで、メディーナ家に滞在していたこのポルトガル人サーファーは、クオーターファイナルで同胞のテレサ・ボンバロ(POR)を破り、この結果によりチャレンジャー・シリーズランキングで2位に浮上した。
準決勝では、ベセルコはベテランのサリー・フィッツギボンズ(AUS)と対戦し、エクセレントなパフォーマンスでファイナル進出を決めた。
「キカ」の愛称で親しまれるベセルコは、力強いフォアハンドターンの連発で8.83点を獲得してリードを広げ、HEAT合計13.50点でフィッツギボンズの7.10点を上回った。2022年世界ジュニアチャンピオンである彼女のライドは、女子部門で最高得点を記録したスコアリング・ウェイブだった。
サン・セバスティアン・プロで2位となった彼女は、波の乗りが安定しなかった初のCTシーズンを経て、リクオリファイを目指してチャレンジャーシリーズに復帰した。
女子ランキングではわずか6つの予選スポットしか用意されていないため、その争いは特に熾烈だ。
大会開催中のプライア・デ・マレシアスの空撮写真。(Photo by Thiago Diz/World Surf League)
バンコ・ド・ブラジル・サン・セバスチャン・プロでは、毎日、傑出したパフォーマンス、高スコア、そして新たな基準が次々と生まれた。
女子の競技では、31HEATにわたって635本の波が乗りこなされ、ベセルコが8.83という「エクセレント」レンジのスコアを記録した唯一のサーファーとなった。
ヘイトリーはファイナルで7.83を記録し、大会2位のシングルウェイブ・スコアをマークした。これはサノア・デンプフル=オリン(CAN)がラウンドオブ32で記録したスコアと並ぶものだった。
中塩佳那 at São Sebastião, São Paulo, Brazil. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
ヘイトリーはトップ2ウェーブのヒート合計スコアでも際立った活躍を見せ、ファイナルで14.33、準決勝で13.83を記録した。これを上回ったのは中塩佳那(JPN)のみで、彼女はラウンドオブ32で大会女子最高となるヒート合計スコア14.40を記録した。
ジャクソン・バンチ. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
男子では、47HEATにわたって計1,092本の波がライドされた。ジャクソン・バンチ(HAW)がラウンドオブ64で8.83を記録し、シングルウェイブ・スコアでトップに立った。
続いて、セミファイナルでのカイナロの8.50、ラウンドオブ32でのジョエル・ヴォーン(AUS)の8.33が続いた。大会期間中、エクセレント・レンジのスコアが計5回、グッド・レンジのスコアが76回記録された。
2ウェイブ・トータルでも同じ3人のサーファーが上位を占め、ファイナルではヴォーンが15.26を記録し、バンチが15.00、カイナロが14.50と続いた。
中塩佳那. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
中塩佳那. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)
膝を庇いながらライディングした中塩佳那(Photo by Ana Catarina/World Surf League)
女子クオーターファイナルのH4では日本の中塩佳那(JPN)がベテランのサリー・フィッツギボンズ(AUS)と対戦。
両者とも膝に怪我を負いながらの戦いとなったが、CTベテラン選手のサリーの胸を借りて戦う試合となったが、中塩佳那は今大会はCS初の5位でフィニッシュ。4745ポイントを獲得した。
小林桂(JPN) (Photo by Ana Catarina/World Surf League)
男子クオーターファイナルH3では小林桂(JPN)がアロンソ・コレア(ペルー)と対戦。バックハンドでチャージしたコレラはスタートから2本の4点台を揃えリード。ヒートの主導権を握る。
更にコレラは残り時間10分を切りビッグライトで3ターンコンボを決め7.00をスコア。小林はニード8.33と追い込まれる。残り2分、小林は昨日見せたようなレフトを掴みチャージするもセクションのない波で技が入らずプルアウト。そのまま終了。
今大会はCS初の5位でフィニッシュた小林は、4745ポイントを獲得しCSランキング29位にアップした。
日本人選手CSランキング
小林桂:29位 大原洋人:35位 伊東李安琉:38位 西慶司郎:61位
中塩佳那:16位 松岡亜音:21位 都筑有夢路:26位 都築虹帆:35位 野中美波:37位
バンコ・ド・ブラジル・サン・セバスティアン・プロ クオーターファイナル 結果
女子クオーターファイナル 結果
HEAT 1:アナト・レリオール(ISR)10.50 vs キアラ・グールド(PYF)8.17
HEAT 2:チャーリー・ヘイトリー(AUS)11.24 vs エウェレイウラ・ウォン(HAW) 8.17
HEAT 3:フランシスカ・ベセルコ(POR) 13.16 vs テレサ・ボンバロ(POR) 9.70
HEAT 4:サリー・フィッツギボンズ(AUS) 10.97 vs 中塩佳那(JPN) 8.43
女子準決勝の結果
HEAT 1:チャーリー・ヘイトリー(AUS)13.83 vs アナト・レリオール(ISR)10.97
HEAT 2:フランシスカ・ベセルコ(POR)13.50 vs サリー・フィッツギボンズ(AUS)7.10
女子ファイナル結果
HEAT1:チャーリー・ヘイトリー(AUS)14.33 vs フランシスカ・ベセルコ(POR)10.67
男子クオーターファイナル結果
HEAT1:オスカー・ベリー(AUS)13.50 vs チャーリー・キュボーン(FRA)9.67
HEAT 2:ライアン・カイナロ(BRA)12.67 vs ルッカ・メシナス(PER)11.00
HEAT 3:アロンソ・コレア(PER)11.73 vs 小林桂(JPN)4.93
HEAT 4:アリスター・レジナート(AUS)12.84 vs イアン・ジェンティル(HAW) 11.50
男子セミファイナル結果
HEAT 1:ライアン・カイナロ(BRA) 14.20 vs オスカー・ベリー(AUS) 3.73
HEAT 2:アリスター・レジナート(AUS) 14.33 vs アロンソ・コレア(PER) 9.57
男子ファイナル結果
HEAT1:ライアン・カイナロ(BRA)14.50 vs アリスター・レジナート(AUS)5.83
ライブ中継
「バンコ・ド・ブラジル・サン・セバスティアン・プロ」は、2026年9月26日から10月3日まで、ブラジル・サンパウロ州サン・セバスティアンのプライア・デ・マレシアスで開催される。大会開始が決定次第、WorldSurfLeague.comおよび無料のWSLアプリでライブ配信される。
詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。
