2026
9/28

「もっと速く」を追求するランナーのために、アディダスが開催している「ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE」。開催日は高確率で雨になることでも知られている大会ですが、今年も怪しい空模様でスタート。ただ、暑すぎることもなく走るのには最適なコンディション。
そんなコンディションのなか、エリートランナーから初めてのマラソン大会というランナーまで、それぞれがベストを尽くすことになった1日をレポートしていきます。
目次
それぞれのベストを目指すランニングイベント

どんな走力のランナーであっても、それぞれの根っこにあるのは「もっと走れるようになりたい」という想い。ただ、その情熱をぶつける場所というのはあまり多くありません。たとえばフルマラソン。フルマラソンはコースやコンディションの影響も大きく、最高の準備をしても最高の結果につながるとは限りません。
とくに「速さ」を追求する場合、フルマラソンというのは「ゆっくり」なペースであり、速さを体感することもほとんどありません。速さと長さは反比例の関係にあり、速さに焦点を当てるなら、マイルレースから10kmくらいまでが理想。
ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGEはまさにその距離を駆け抜けるランニングイベントです。

レースでは神宮外苑のフラットな周回コースを走るのですが、グループ分けがされているため、マラソン大会のように混雑することもなく、最初から自分のペースで走り切れるように設定されています。
また、当日のレース参加者の中から選ばれたランナーによる特別チャレンジとして、ADIZERO 42K WORLD RECORD CHALLENGEを実施。セバスチャン・サウェ選手が打ち立てた人類初の世界記録「1時間59分30秒」の更新を目指すなど、こちらも「速さ」を追求したチャレンジが行われます。
トップアスリートも参加するため、観て刺激を受けることもでき、自身も挑戦できるランニングイベントになっている。それが「ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE」です。
最高のコンディションで5kmのロードレース日本新記録達成

この日の最初の競技は「ADIZERO 5K ELITE OFFICIAL RACE」。招待選手などトップレベルのランナーが集結し、最速を目指しました。
スタート時には湿度をやや感じるものの、気温はそれほど高くなく、これまでのように雨などで路面がスリッピーになっていることもなく、まさにベストコンディション。
号砲直後からレースを引っ張るのは外国人選手でしたが、日本人選手も大きく離されることはありません。それも集団でしっかりついていき、最終的には溜池一太選手(SGホールディングス)が日本新となる13分25秒。そして日本人2位の小池莉希選手(創価大)も13分26秒でフィニッシュしています。

これで会場のムードは一気に上がります。このあと「ADIZERO 5K PB CHALLENGE OFFICIAL RACE(公認5kmレース)」や 「ADIZERO 5K PB CHALLENGE RACE(非公認5kmレース)」が開催されましたが、多くのランナーが「今日ならいける」という空気感が会場を支配しました。
ただ、プログラム順の関係でこの記念すべきレースを観戦した方が限られていたのが残念。一般の参加者の多くがが開場するより前に終わってしまい、「もっと多くの人に観てもらいたかった」というのが本音。それでも、次のレースに出るランナーには間違いなく火を点ける結果となりました。
「ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE」を走ってみた

日本新の熱気を引き継いだのが、アディダス関係者やメディア関係者のランナーでした。
RUNNING STREET 365スタッフも出走したわけですが、最初から気持ちが舞い上がっています。年齢的に自己ベスト更新は難しく、22分での完走を目標にするつもりでしたが、「チャレンジせずにどうする?」と、もう1人の自分がささやきます。
失敗しても失うものはありませんし、しかも今回はADIZERO TAKUMI SEN 11を用意していただいたので、いつもよりもスピードに乗れるはと判断し、21分目標のブロックに入ることに。おそらく他のランナーも同じ気持ちだったはず。
現状維持ではなく少しでも前へ。

ただ、その想いが悪い方に出ました。1kmのコースを5周するのですが、最初の1kmは明らかにオーバーペース。4分ジャストで戻ってきてしまいました。かつての自分ならそのまま走り続けて潰れましたが、この歳になれば挑戦と無謀は違うことくらい理解しています。
しっかりペースを落として、最後まで走り切れるように足を残します。ありがたいことに、周りのランナーもほぼ同じペースなので、崩れそうになっても何とか持ちこたえます。正しい姿勢と正確に足を動かすことに集中し、ペースが落ちすぎるのを防ぎます。
結果は20分25秒。これは結果論かもしれませんが、「もっと行けるはず」と思ったから、日本新記録の場にいられたからこそ、目標を大きく上回るタイムで走れました。間違いなく1人では出せなかったタイムです。

用意していただいた、ADIZERO TAKUMI SEN 11も軽くて反応がいいシューズでした。詳細なレビューは今さらながら後日行いますが、軽量なシューズが好きな私には相性が良く、このような短い距離のレースでは最高の相棒になってくれます。
しかも今回のモデルは、「ADIZERO ADIOS PRO 5」を意識したかのような濃いピンク。モチベーションが上がらないわけがありません。かつてのような尖った感じは消えていましたが、これはこれでいいシューズでしたので、後日しっかりレビューするとします。
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ADIZEROが存在感を示した1日

この日はアディダスのイベントということで、他ブランドのランニングシューズでも参加OKとはいえ、多くのランナーがADIZEROを履いていました。それもADIZERO ADIOS PRO 4やADIZERO EVO SLが目立ちました。
世界の舞台で結果を出し続けるアディダスのADIZERO。速さを求めるなら当然ながら「アディダスのレースシューズ」がファーストチョイスになります。

ただ、ひとつ残念だったのが、「ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE」で「ADIZERO ADIOS PRO 5」が展示だけたったということ。日本での発売は未定ではあるものの、キービジュアルにも使われており、もしかして貸し出しくらいあるのかなと勝手に期待してしまっただけですが。
ただ、「ADIZERO ADIOS PRO 5」はなくとも「ADIZERO TAKUMI SEN 11」を含む、ADIZEROモデルの貸し出しがありました。ランニングシューズも価格が高くなり、気軽に購入できないので、こういうところで試せるのはありがたいことです。

人類初のフルマラソン2時間切りをサポートし、もはや王者の貫禄すらあるアディダスですが、「もっと多くのランナーに選んでもらいたい」の想いはもうずっと変わらず。だからこそ、このようなイベントを開催して、1人でも多くのランナーに速く走る楽しさを体験してもらおうとしているわけです。
実際に「ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE」を走ったランナーは、いつも以上のペースに苦しみながらも、みんないい顔をしていました。自分を表現できる場が与えられたアーティストのようにエネルギーに満ちていて、最後の1歩まで全力で駆け抜けます。

ちなみに、「ADIZERO 42K WORLD RECORD CHALLENGE」では、500mをリレーして世界記録を超えるというチャレンジが開催されましたが、こちらは残念ながら世界記録にわずか及ぼす。
それでも「繋ぐ」という日本の伝統と、日本人ランナーのメンタリティが見事に融合して、参加者は実力以上の力を発揮しているように感じました。このチャレンジは、今後のアディダスのイベントで定番競技になるかもしれません。

また、会場では新谷仁美選手と黒田朝日選手が参加者を盛り上げており、とにかく雰囲気がいい。ずっと声を出し続ける新谷仁美選手と、すべてのフィニッシャーとハイタッチする黒田朝日選手、そしてMABPマーヴェリックを率いて大会を盛り上げてくれた神野大地選手。
程よい緊張感と活気があふれる会場の中心にいたのは間違いなくその3人でした。
ただ速く走るだけではない。走ることは楽しくもあり苦しくもあり、でもそれが人生を豊かにしてくれる。イベント全体を通じて、そんなメッセージを受け取ったような気がします。
次回以降に参加される方は、自己ベスト更新を目指して走るのはもちろんのことですが、エリートの走りから刺激を受けたり、履いたことのないADIZEROを試してみたりしつつ、限界の向こう側に挑戦したりしてみてください。その結果、きっとあなたにも新しい扉が開かれるはずです。
ADIZERO 5K TOKYO CHALLENGE
https://www.adidas.jp/adizero_5k_tokyo_challenge