秋季高校野球山梨県大会準々決勝   山梨学院8―1日本航空 ( 2026年9月27日    山日YBS )

山梨学院野球部を導く吉田監督(左)と吉田部長(右)
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 秋季高校野球山梨県大会で前日に雨天で6回継続試合となっていた準々決勝が27日に行われ、山梨学院は8―1で日本航空に8回コールド勝ちした。

 これで関東大会(10月17日開幕、群馬)出場が懸かる準決勝に駒を進めた。

 5年連続で選抜出場中の名門において、異例のラインアップがスコアボードに表示された。「3番DH・藤田壮弥」「4番・三塁・倉田雄星」「5番一塁・村橋照平」。彼らは半年前まで中学生だった1年生である。

 オール1年生の中軸形成は、単に打撃力順に並べたわけではない。

(吉田洸二監督 談)
 「3人は打力が高く、気負うことのないメンタルも備えていますが、役割において“山梨学院の走塁”ができる上級生を前に置いた方が良いという判断です。まだまだ1年生。足回りが悪いんです。ベースランニングのコーナーリング、スタートはまだまだ…。走塁が未熟な中で主軸を任せているので、しっかり打ってほしいですね(笑い)。そして“山梨学院の走塁”ができるように成長してほしい。高校野球は三拍子そろってナンボ。“打つだけでOK”はもう1つ上の世界の話ですからね」

 「1年生クリーンアップ」は同校伝統の小技と足を駆使した緻密な攻撃を発揮するための最適解だった。

 また、U15日本代表メンバーとして活躍した倉田、村橋は今夏の山梨大会もメンバー入りしている。中学時代に「天才」として扱われた逸材。どう既存戦力と融合させているか、吉田健人部長に尋ねた。

――高校野球に入ってきたばかりの1年生は当然、レベル差を感じる場面がある。どうチームになじませているのか。
 「まずは教え込まずにやらせてみることですね。そうすると、まず(塁に出た際の)リード、スタート、守備の一歩目、捕球の形など先輩たちが当たり前にできていることが、できないことに気づく。“中学時代に活躍してきた”と思って高校野球に来るけど“ハッ…”とカルチャーショックを受ける。戸惑ったタイミングで初めて教え込みます。そのタイミングを待っていますね」

――「消えた天才」をつくらないためにはまず、気づく必要がある。
 「間違いないです。伸び悩まないように、と常に心がけています。選手に対して“スターだ”みたいな扱いは絶対にしないです。それは(今秋ドラフト1位候補の)菰田もそうでした。子供たちは見ていますから。“アイツだけに特別扱いしている”となればチームがダメになります。シンプルに良いモノは良い。悪いモノは悪いと評価しています」

――1年生に限らず選手の伸び悩みを防ぐ策はあるか。
 「例えばショートの住友は守備が上手いんですけど(練習試合をした)“健大高崎の神崎ならばもう少し早く一歩目を切っていた”や“横浜や健大高崎に入っても試合に出られる実力を備えているか”などの声かけをしています。自分が一番上手いと思っているチーム内だけでなく、チーム外にも比較する基準を設けることで常に高く目標を設定させています」

――他にはマンネリ化を防ぐ策はあるか。
 「コンバートですね。“俺できているな”と思ったらもう守備の成長はありません。体の成長、精神的変化を見ながら適材適所でコンバートしてマンネリ化を防いでいます。菰田にはステップアップのために三塁手をやらせてみたり、(昨年高校日本代表捕手の)横山(現立正大)を一塁に回したり。三塁手だった梅村(現富士大)には練習で捕手をさせていました。別世界を見せることで常に妥協なきスキルアップに励むことができます」

 明確な理論があった1年生の「主軸抜てき」&「育成論」。1年生と上級生の力が融合した山梨学院が関東大会出場まで1勝に迫っている。(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平) 

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