移住希望か2地域居住希望か
コンソーシアムで関係人口増へ取り組み
丹波篠山市は、2地域居住の促進に向けて「丹波篠山市特定居住促進計画」を2026年2月に策定・公表した。昨年「丹波篠山市二地域居住促進コンソーシアム」を設置、実証事業を通じて2地域居住のニーズに手応えを感じており、関係人口の増加に力を入れている。
これまで移住推進の取り組みを進めてきたが、この取り組みとリンクして「関係人口増加により地域が元気になる取り組みを」(企画総務部創造都市課)と2地域居住推進体制の構築に乗り出した。
「特定居住促進計画」とは、「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律(二地域居住推進法)」に基づき市町村が「二地域居住(多拠点生活)」を推進するために策定する計画で、特定の地域(特定居住促進区域)を指定すると、2地域居住者の生活・仕事環境を整えるための各種規制緩和や特別措置が適用される。同市では、都市部で働くテレワーカー、若年層、子育て世代、アクティブシニア層などの2地域居住を進めて関係人口をつくることで、地域の生業を生み出し、消費などの需要創出、農業の後継者や地域の担い手の確保に期待している。
具体的な取り組み方針は(1)2地域居住者向けの居住施設の整備、(2)2地域居住者の相談窓口の開設、(3)2地域居住促進のための移住体験・観光ツアーの構築、(4)若者が活躍するつながり体制の構築・促進(官学民連携)という四つ。これらを通じて28年度末の目標として、特定居住拠点施設の利用者数25世帯/年、相談窓口での相談件数300件/年、移住ツアーの参加者数10人/回、里山暮らしツアー(4泊5日などの体験ツアー)の参加者数10人/回、若者の交流イベント12回/年の目標を掲げる。
「特定居住拠点施設」とは「二地域居住推進法」に基づく2地域居住や移住・交流を促進するための拠点となる施設で、同市では交流施設1カ所、宿泊施設4カ所、事務所1カ所が整備済みだ。25年度は、これら施設と一体で「移住及び二地域居住希望者へのワンストップ相談窓口開設、丹波篠山倉橋案内所での二地域居住相談窓口のサービス充実」「希望の二地域居住スタイルに合わせた、おためし暮らし居住体験プログラムの実施」「歴史・文化が残り後世に繋ぐ民性、美しい景観とそこに暮らす人々の暮らしなどの体験ツアー」を実施してきた。今後は、2地域居住者向け住宅整備のためのリフォーム費用補助や2地域居住用の増設支援として賃料支援や改修費支援などを計画している。
同計画策定に先立ち25年3月に「丹波篠山市二地域居住促進コンソーシアム」を設立している。構成団体は同市と一般社団法人丹波篠山市観光まちづくり機構、一般社団法人ウイズささやま、NOTEの4者だ。
同コンソーシアムが25年度から取り組んできたのが「移住施策と二地域居住施策のシェアリング実証事業」である。具体的には、情報発信、相談窓口、支援制度、体験ツアーの実施などである。また、一般の観光では体験できない体験や課題解決につながる体験のコンテンツ化、地域ポイント付与による経済循環の促進にも取り組む。
25年度事業として行った2地域居住に関する意識調査・アンケートによると、移住に強い意志を示し「丹波篠山市空き家バンク利用登録」を行った人は154世帯(25年4月~26年1月)で、このうち2地域居住の希望は51世帯と3分の1を占めた。
25年度事業では、2地域居住希望51世帯のうち25年度内の物件成約10世帯、2地域居住体験ツアーの参加者計15人などの成果を得られ、「事業を通じて2地域居住の関心の高さ、大きな手応えを得ることができた。移住施策に2地域居住、関係人口創出の視点を加え継続して事業を実施していきたい」(創造都市課)とする。
(ハウジング・トリビューン)

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