愛知県陶磁美術館で「夢見る建築―中国古代の明器に宿る建築の断片」が、10月10日(土)より開催されます。本展は、古代中国の「建築明器」を中心に、やきもので作られた建築部材、やきものに描かれた建築、建築装飾をイメージさせる現代陶芸など、さまざまな作品約120件が紹介されます。

夢見る建築―中国古代の明器に宿る建築の断片

会場:愛知県陶磁美術館(愛知県瀬戸市南山口町234番)

会期:2026年10月10日(土)〜2026年12月20日(日)

開館時間:9:30〜16:30(最終入館時間 16:00)

休館日:毎週月曜日 ただし10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館し、10月13日(火)、11月24日(火)は休館

観覧料:一般 1,000円、大学生 800円、高校生以下無料

【愛知県陶磁美術館|公式サイト】
【愛知県陶磁美術館|展覧会詳細ページ】

「建築明器って何?」

古代中国で死後の世界でも豊かな生活を送れるよう、お墓に納められた家や家具・設備などの陶製模型を「建築明器」と呼びます。豪華な楼閣からトイレ付き豚小屋、カマドや井戸など、当時の生活感や建築技術を知ることができます。

「2つの夢」

「建築明器」にみられる現実の建物を通じた、古代の人々が死後の世界や来世へ託した「祈りの夢」。そして、やきものに描かれた非現実的な建築や、建築がイメージされる現代陶芸などの「空想の夢」。2つの異なる「夢」をキーワードに、時代も目的も違う作品たちを見比べながら、作品が持つ「建築」の魅力と「装飾」に込められた秘密を明らかにします。

本展のみどころ

あの世の住まい「建築明器」 まとまったコレクションは愛陶だけ!

当館が誇る建築明器(建築家で東京藝術大学名誉教授の茂木計一郎氏のコレクション)約70点を18年ぶりに一斉展示!
古代中国で死後の安寧を願いお墓に納められた、楼閣、カマド、井戸、さらにはトイレ付き豚小屋などの陶製模型(明器)を網羅。当時の高度な建築技術や人々のリアルな暮らし、死生観を克明に伝える貴重な歴史資料としての価値を浮き彫りにします。

緑釉水榭 中国 後漢時代(1~2世紀) 茂木計一郎氏寄贈 “神鳥が見守る、 漢の誇りを冠する極み(ハイエンド)”
灰陶猪圏 中国 後漢時代(1~2世紀)茂木計一郎氏寄贈 “天空の厠(レストルーム)が導く、 究極の循環(エコ)ライフ”
灰陶猪圏(部分) 中国  後漢時代(1~2世紀) 茂木計一郎氏寄贈
灰陶家屋 中国 後漢時代(1~2世紀) 茂木計一郎氏寄贈 “光と風を取込む 私有中庭(プライベートコート)”
緑釉作坊 中国 後漢時代(1~2世紀) 茂木計一郎氏寄贈 “壁から解き放たれた 至高の開放感(オープンエア)”
灰陶カマド 中国 後漢時代(1~2世紀) 茂木計一郎氏寄贈 “三つの炎を自在に操る 私有厨房(プライベートキッチン)”

陶磁器に描かれた空想の建築

日本や中国のやきものの表面に描かれた、仙界などの非現実的な建築表現に着目します。現実の制約を超えて表現された器面上のユートピア建築から、東洋の人々が長年受け継いできた精神性と装飾に込められた願い、そして「空想の夢」のダイナミズムを解き明かします。

五彩楼閣山水図盤 中国 漳州窯 明時代(17世紀) 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 中部センター (愛知県陶磁美術館管理)
三彩竜宮文手付扇面鉢 源内焼 江戸時代後期(19世紀) 田澤彌太郎氏寄贈

現代陶芸との時空を超えた共鳴

古代の建築明器が持つ精神性や形態は、現代陶芸にも通じる重要な造形要素として捉えられます。本展ではそのような造形要素に着目し、建築明器と現代陶芸をあわせて展示することで、過去から現代へと連綿と続く「建築」というモチーフの普遍性と創造性を紹介します。(美術展ナビ)

寓舎「’12-2」 林康夫 平成24(2012)年 作者寄贈
三彩供物 中国 明時代(16~17世紀) 茂木計一郎氏寄贈
膳 伊藤慶二 2016年 作者寄贈

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