関西医科大病院眼科 石本敦子助教 

 今回は、目の病気を取り上げる。関西医科大病院(大阪府枚方市)眼科の石本敦子助教(39)に白内障や緑内障の特徴を聞いた。(伊藤孝則)

 ――白内障とは。

「目に異変を感じたら、早めに受診を」と話す石本助教(大阪府枚方市で)「目に異変を感じたら、早めに受診を」と話す石本助教(大阪府枚方市で)

 レンズの役割をする「水晶体」が濁り、視力の低下などを招く病気です。主な原因は加齢。初期は無症状で、時間をかけて進行していき、かすんだり、まぶしさが強くなったりします。

 ――どう治療するのか。

 進行を遅らせる点眼薬などがありますが、根治はできないため、濁った水晶体を取り除いて、人工の眼内レンズを入れる「水晶体再建術」という手術を検討します。術後はほとんどの方がよく見えるようになり、生活の質が上がります。

 ――緑内障は。

 緑内障は、眼球内の圧力(眼圧)の上昇などが原因で、視神経が傷み、視野が狭くなって、最終的に視力が落ちる病気です。白内障と同様、初期の自覚症状はほとんどないのですが、傷んだ視神経を元通りにすることはできず、早期発見が大切です。治療は、点眼薬で眼圧を安定させるほか、眼球内の水の流れを調整する手術を行います。

 ――ほかに、気をつけたい目の病気は。

 目の奥にある網膜が剥がれる「網膜
剥離(はくり)
」や、網膜の中心部分に異常が起こって見にくくなる「加齢黄斑変性」でしょうか。いずれも失明につながりますので、注意が必要です。

 網膜剥離は20歳代までの若者と、50~60歳代での発症が目立ちます。加齢黄斑変性は高齢での発症が多く、「年のせい」と放置されがちです。眼科の定期健診を受けるなどし、早期発見、早期治療につなげてもらいたいと思います。

40歳以上で増え始める

 眼球の中は「
硝子体(しょうしたい)
」という透明なゼリー状の組織で満たされている。硝子体の手術は、加齢により硝子体が網膜を引っ張ることで起こる網膜剥離や、糖尿病でもろくなった網膜の血管が破れる糖尿病網膜症などに行う。

 白目の部分に3、4か所の穴を開け、細い器具を挿入して、出血したり、混濁したりした硝子体を除去する。「ティッシュペーパーに付いたガムを剥がすような」と例えられ、精密で高度な技術が求められる。

 目の病気は40歳以上で増え始める。見えにくさを感じたら、眼科で診てもらい、適切な治療を受けることが大切だ。

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