
現地からオーストラリアの最新情報を伝える【SURFMEDIAオーストラリアSURFNEWS】今回はCT開幕戦のベルズから第2戦のマーガレットリバーが終わり、いよいよオーストラリアLEGの最終戦となるゴールドコースト・プロが明日から開幕。それに向けてCT選手達が続々登場し、トライアルが行われるなど、盛り上がりを見せるゴールドコーストから最新情報。
取材、文、写真:菅野大典
4月のゴールドコースト。
だいぶ気温も下がり、肌寒い季節になりました。日照時間も短くなり、太陽もゆっくりと登ってきています。

秋休みとなるスクールホリデーに加えて、イースターホリデーやアンザックデイという祝日もあり、朝早くから毎日のようにたくさんのサーフレッスンを受ける子ども達が。
スケートパークでもたくさんの子供達がレッスンをしている姿を目にします。
一昔前まではサーフィンもスケボーもローカルが勝手に覚えるというストリート文化のような感じでしたが、現在はオリンピックでの種目化もあるせいか、スクールの仕組みがきちんと商品化され、育成スポーツへとシフトしたように感じます。
波のコンディションは先月に引き続きグッドコンディションが続いています。特にポイントブレイクは地形の良い場所が多く、良質な波が割れています。

相変わらずスーパーバンクは、毎日のように良質な波がブレイク。今年は本当に地形が崩れず、ほどよく波があり、サーフィンライフを送るには最高な日々が続きています。
沖ではフェイスの張った波が綺麗に続くグリーンマウント。インサイドはラグーンになって安心して海水浴。この環境はやはりゴールドコーストならでは。
ロングウォールのフェイスをクルーズするディミティー・ストイル。スナッパーロックスやレインボーベイに比べると比較的にすいているのでうまいサーファーは一際目立ちます。
4月はイベントも盛りだくさん。サンシャインコーストでは4月14日〜19日にかけて、ISAワールドジュニアのチームセレクションにも大きく関わるサーフィンオーストラリアのナショナルジュニアシリーズ第2戦目の10,000ポイントレイティングの大会である、パーコズ・ジュニア・プロが開催。
U18男子優勝ベン・ザナッタ、2位ケイデン・フランシス、元世界王者のジョエル・パーキンソン。PHOTO:SURFING QLD
サンシャインコーストでのウェイブプール建設に関わっているパーコ。ミック・ファニングもゴールドコーストでゴルフ場と併設したウェイブプールの建設に関わりを持っているなど、肌感覚ではありますが、2032年のオリンピックはウェイブプールで開催という噂も現実味を出してきています。
続く4月22日〜26日にかけてはノースナラビーンで、同じく10,000ポイントレイティングであるノースナラビーン・リッパーの大会とWSL ノースナラビーン・プロジュニアが同時開催。
プロジュニア男子優勝のデーン・ヘンリー。Photo : Matthew Dunbar
プロジュニア男子優勝のデーン・ヘンリー。もはやジュニア枠のレベルでは無いことは周知の事実ですが、ファイナルではなんの変哲も無い波で得意のバックフリップを決め9.87ポイントをスコアし、トータル17.87ポイントで圧倒的な勝利を飾った。
そして4月のビッグイベントといえばなんといっても、WSL CT開幕戦であるリップカール・プロ・ベルズ・ビーチと、第2戦のウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ。
ミゲル・プポとガブリエラ・ブライアンが今季CT開幕戦「リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ Presented by Bonsoy」で優勝
サーフメディアの記事でも連日レポートしていましたが、4月1日〜11日にかけて、リップカール・プロがベルズビーチで開催。
ワールドツアー50周年を祝い、多くの世界チャンピオンが集まったエクスプレッション・セッションであったり、出産後復帰を果たしたカリッサ・ムーアやツアーを離脱していたステファニー・ギルモア、ガブリエル・メディーナの復帰など、多くのニュースがありました。

昨年に続き、オーストラリアで開催される3つのメジャー大会で最高のパフォーマンスを見せた男女の選手を称えるGWM「オージー・トレブル」が継続。3大会終了時点で、男女それぞれランキングトップのサーファーがGWM Tank 300を獲得する。
ワールドタイトルを獲得したチャンピオン達が、ツアー50周年を記念するエクスプレッション・セッションに集結。Credit: WSL / Cait Miers
ラウンド2でイザベラ・ニコラスに敗れたものの素晴らしいサーフィンを披露した5x世界王者のカリッサ・ムーア。PHOTO:WSL / Ed Sloane
男女ファイナリストの4人。左から男子2位ヤゴ・ドラ、優勝ミゲール・プポ、女子優勝ガブリエラ・ブライアン、2位モリー・ピックラム。男子は4人中3人のブラジリアンがセミファイナルに進出という強国の実力を示した。PHOTO:WSL / Ed Sloane
続く4月16日〜26日にかけては、マーガレットリバー・プロがマーガレットリバーで開催。大会初日こそ良いコンディションに恵まれたものの、その後はオンショアが続く状態。初日にはオーバーラップ・フォーマットを採用して、1日で行うヒート数がWSL史上過去最多となる28ヒートが消化されました。
初日にシングルハイエストスコアとなる8.5ポイントをメイクした、五十嵐カノア。PHOTO:WSL / Hannah Anderson
ワイルドカード出場のジェイコブ・ウィルコックス。PHOTO:WSL / Hannah Anderson
好調なサーフィンを披露したワイルドカード出場のジェイコブ・ウィルコックス。ラウンド2では世界王者ヤゴ・ドラとの対戦で、プライオリティー・インターフェアレンスを巡るジャッジに疑問の声が上がり、一時騒然とする場面も見られた。
ファイナルでも、ガブリエル・メディーナがプライオリティーに対して不満を示すジェスチャーを見せるなど、今年もジャッジを巡る議論は避けられそうにない。
ガブリエル・メディーナ(BAR)Credit: WSL / Beatriz-Ryder
ベルズビーチに続き、好調なサーフィンを披露したガブリエル・メディーナ。今大会で2位という結果を収めイエロージャージを着て次戦のゴールドコースト・プロを迎える。
ジョージ・ピター(AUS)Credit: WSL / Hannah Anderson
ここでも男子4名中3人のブラジリアンサーファーがファイナルデイに進出し、またしてもと思われていたが、オージーサーファーのジョージ・ピターが開催国の意地を見せ優勝。昨年ミッドシーズンカットの犠牲となった場所で初のCT優勝というタイトルを手に入れた。
2つのビッグイベントが終わり、舞台はオーストラリアレッグ最終戦のゴールドコースト・プロへ。
極上の地形を保っているスナッパーロックス。
昨年はサイクロン・アルフレッドの直撃で開催ができず、最近まではバーレーヘッズを中心にゴールドコーストのサーフイベントが開催されていましたが、今年は入念に砂を入れ準備万端といった感じ。
4月26日にはWCTゴールドコースト・プロ・トライアルが開催。
昨年トライアルから勝ち上がり本戦のファイナルまで進出したジュリアン・ウィルソンは、今回トライアルのセミファイナルで敗退。
何本もチューブをメイクし、誰よりも好調なサーフィンを見せていたジョッシュ・カー。ファイナルではあと一歩及ばずの2位。
男子トライアル優勝のリーフ
ファイナル開始早々にダブルチューブを決め、8.83ポイントをメイクしたリーフ・ヘイゼルウッズ。その後は落ち着いてバックアップを出し見事本選への切符を手に入れた。
女子優勝のディミティー・ストイル
女子優勝はディミティー・ストイル。若手からベテランまでたくさんの強豪選手がひしめく中で、安定して良い波を掴みスコアをしていた。試合終了後は雨が降る中でもお祭り騒ぎ。会場には大きな歓声が上がっていた。
4月下旬はゴールドコースト・プロを控えて、CT選手を中心に毎日ビッグセッションが繰り広げられています。多くのカメラマンに加え、サーフボードメイカーが自らガゼボを立て、選手、コーチ、シェイパーが現場で入念に調整を行っています。

やはりCTは特別。たくさんの人が集まり、毎日のようにライダーのニューボードが会場に運ばれテストが行われています。これも世界有数のサーフボード生産拠点であるゴールドコーストならではの光景。
カレントリーダーであるガブリエル・メディーナ。コーチのエイドリアノ・デ・スーザと共に真剣に波を見つめていました。
Eバイクで現れたイタロ・フェレイラ。何発もバーティカルにリップを繰り出すライディングは、映像で見るよりも生で、生でも同じラインナップ上から間近で見ていたらより凄みがわかります。
イタロ・フェレイラ
昨年優勝のフィリペ・トレード。CT選手の中でもトップの選手達は混雑している海でも一際目立つ存在です。
五十嵐カノアとコナー・オレアリーの姿も。
大きな身体全体を使ったバックハンドは破壊力満点のコナー・オレアリー。本戦では昨年Jベイで出した10ポイントライドのようなライディングを期待したいです。
フルカーボンのクワッドでクルーズするように波に乗っていたカノア。リラックスした表情で、会場ではすれ違う人々から次々と写真を求められ、その人気ぶりを見せていました。
五十嵐カノア
ベルズビーチ、マーガレットリバーの両イベントともコンディションには恵まれず、さらにはイベント期間後次の日に今年1となるスウェルが入るなど、皮肉な日程になりましたが、オーストラリア最終戦の盛り上がりに期待したい。
ゴールドコースト・プロは5月1日から開催。来月は現地の様子をレポートしたいと思います。

菅野大典:オーストラリアのゴールドコーストを拠点にして、サーフボード・クラフトマンとして働きながら、サーフィン修行のために来豪する日本のサーファーをサポート。写真や動画撮影のほか、選手の試合に帯同、大会のジャッジやサーフコーチなどマルチに活動している。
