
商船三井のロゴ。2025年4月、東京都内のオフィスで撮影。REUTERS
[東京 31日 ロイター] – 商船三井(9104.T), opens new tabは31日、2030年度に税引前純利益3400億円としていた経営計画の目標を見直し、4200億円と23%引き上げた。うち非コンテナ船事業は2600億円とし、市況に左右されにくい構造への転換を図る。
9-10%としていた自己資本利益率(ROE)の目標も10%超に高める。過去3年間の投資が計画の1.2兆円を大きく超えて2兆円に上振れ、利益目標を前倒しで実現するなど好業績だったことを織り込んだ。株主還元強化に向け、26年度から1株205円を起点とする累進配当を導入するほか、総還元性向40%めどとする機動的な自社株買いも実施する。
新計画では、事業を3分類にする。市況変動が大きいコンテナ船事業を「市況享受型」、一定の安定性を有し市況影響もあるドライバルク船やタンカー、自動車船を「ハイブリッド型」と分類。変動が小さいLNG(液化天然ガス)船やフェリー、物流、不動産などは「安定収益型」とし、コア事業として深化させる。
ケミカル船やタンクターミナル事業を含む「ケミカルロジスティクス事業」では、海上輸送と陸上貯蔵を有機的に結び付けて競争力を高め「化学品物流のリーディングカンパニー」を目指す。
22年に完全子会社とし、非公開化したダイビルについては、物件売却やアセットマネジメント事業による資本効率向上や、海外案件の収益力強化を狙う。不動産による安定収益を積み上げ、海運業でのリスクテイクを財務的に下支えするとしている。
商船三井を巡っては、米投資ファンドのエリオット・インベスト・マネジメントが同社株を相当額保有していると発表。同社の経営計画が「適切に野心的な内容となるよう同社と建設的に協働する」としていた。事情に詳しい関係者らによると、不動産のポートフォリオの見直しや子会社ダイビルの再上場検討も促しているという。
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