2026年3月28日、29日に2025/26 SOMPO WEリーグが再開されました。首位を走るINAC神戸レオネッサは4-0でジェフ千葉レディースに圧勝しています。同時キックオフだった相模原ギオンスタジアムでの試合は2位で追う三菱重工浦和レッズレディースがノジマステラ神奈川相模原を2-0で下しました。しかし、勝者も敗者も満足できる戦いではありませんでした。

高橋はな選手

見どころ少ない90分間だが貴重な勝ち点3を獲得――三菱重工浦和レッズレディース

試合後の監督会見は両チームとも重苦しいムードでした。

逆転優勝を前提にすると評価が難しい試合に

勝利した三菱重工浦和レッズレディースの堀孝史監督の会見は質問も少なく短時間で終了しました。

「前半の終わりの時間に3回くらい決めてもおかしくないシーンがあった。そういうところをしっかり決められるかどうかは、残り5試合で自分たちの目標に対して向かっていけるかどうかに大きく響くところというか、影響するところだと思う。その辺のことは選手たちと共有していくことが必要だと思っています。後半に関しては、選手交代をしながら進めていたのですが、なかなか上手く試合を運ぶことができなかった」

この試合で三菱重工浦和レッズレディースは11本のシュートを放ちました。しかし、そのうち10本が前半によるもの。後半は、両チームともに攻め手を欠く活気のない試合になってしまいました。

堀孝史監督

もっと得点するためのアクションが必要だった

選手は各々の見立てで課題を意識しています。高橋はな選手は、オーストラリアからの帰国直後とは思えないエネルギッシュなプレーでチームを引っ張りました。

「自分たちのスタイルを保ちながら、ときにははっきりプレーするといったチームとしての狙い、方向性をしっかりと合わせることも大切です。個のところでもう少し勝てる場面を増やしていければ、より試合を優位に進められると思います。今日は失点しなかったですが、ピンチを作られているので、そういったところを改善していかなきゃいけない」

古巣対決となった榊原琴乃選手は2アシストを決めました。

「前半の終わるところでチャンスを決め切れないと、こうやって後半に得点が入らない。結果的には2-0の無失点(クリーンシート)で勝つことはできたのですが、上位争いをしているので、もっと得点にこだわっていかないといけないと思いました」

榊原琴乃選手

櫻井まどか選手は80分までプレーしました。

「追加点が欲しかったです。後半を無失点に抑えられた守備はすごく良かったのですが、あと1点、2点と取りたかったところです。全体的に後半は運動量が落ちていきました。耐えて、耐えて、いざ攻撃となったときにチカラがあまり残っていなかったり、後ろから押し上げられなかったりと、まだまだ課題もあります。でも、勝てた試合で課題が出るのはすごく良いことなので、それを次につなげたいです」

櫻井まどか選手

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チカラ不足をどのように挽回するかーーノジマステラ神奈川相模原

堀監督の会見終了後に行われたノジマステラ神奈川相模原の小笠原唯志監督の会見は、さらに重たい空気となりました。

WEリーグで自己成長を追求する 南里杏選手の準備と努力

トレーニングで見せるチカラを出し切れない

小笠原監督は選手の意欲を評価しながらも、トレーニングで見せる力を引き出せないことにもどかしさを感じていました。

「一生懸命にやっていると思います。ただ『ちょっとしたところがカバーし切れない』とか『どうしたら良いのかがわからない』という場面が出る。それが我々のチームの不足している部分だと非常に感じました」

そして「我々にはオーラがない」と話しました。この「オーラ」という言葉を選手がどのように解釈し、何をプレーに反映していくかが、ノジマステラ神奈川相模原にとって大切になってきます。

先週の試合でキャプテンを務めた風間優華選手と、この試合でキャプテンを務めた南里杏選手

リーグ終盤戦は厳しい戦いが続く

三菱重工浦和レッズレディースは首位と勝ち点差3で残り5試合を迎えます。得失点差も僅差です。逆転優勝をするためには1つも勝ち点を落としたくない土俵際の状況です。ノジマステラ神奈川相模原は10位。どうしても中位以上にステップアップすることができません。どちらのチームも、次の試合までの1週間を自問自答しながらトレーニングに励みます。2025/26 SOMPO WEリーグはいよいよ大詰めに向かいます。

(取材;2026年3月29日 石井和裕)