疲れを癒やしながら地域の絆を深めてもらおうと、岡山県真庭市下方の家具・建具製造販売会社「佐田建美」が市内2か所で、県産のスギを使った自社製の「フィンランド式サウナ」計3台を無料で開放している。住民同士の交流が希薄になりがちな昨今の状況を受け、地域貢献活動として企画。コミュニティーの場としても人気を集めており、「サウナで多くの皆さんに元気を届けたい」としている。(根本博行)

住民らに開放されているフィンランド式サウナ(岡山県真庭市中で)住民らに開放されているフィンランド式サウナ(岡山県真庭市中で)

 同社は1975年の創業。50周年を前にした2024年5月、製品運搬のトラックが出入りして迷惑をかけている住民への感謝もあって、社長の佐田時信さん(75)の発案で同社駐車場にサウナ2台を設置した。近くの住民を中心に毎月約100人が利用するなど好評のため、今年2月、同市中にある佐田さん宅そばの空きスペースにもう1台を置いた。

 大きさはいずれも幅2・65メートル、高さ2・35メートル、全長2・85メートルで、最大8人が入れる。くぎを使わない組子技法で作られていて、本場・フィンランドから取り寄せた燃焼効率の良いストーブと、熱した石に水をかけて蒸気を発生させるロウリュも楽しめるようにサウナストーンを配備した。

 外観は縁起が良いとされる亀甲文様にちなんで六角形を採用。四角形と違って背もたれが斜めになっているため壁により掛かるように座れ、リラックスして入浴できるという。

 同社の製品を作る過程で出た木くずを燃料用に置いていて、利用者はストーブで燃やして温度を調整する。110度まで上げられるが、同国の市民宅でサウナを体験したこともある佐田さんによると、50~60度でロウリュを行いながら2時間ほど入るのがお勧めという。

ロウリュをするなどしてサウナを楽しむ住民ら(岡山県真庭市中で)ロウリュをするなどしてサウナを楽しむ住民ら(岡山県真庭市中で)

 同社によると、サウナには発汗だけでなく、快眠などにも効果があるといい、近くの農業の男性(79)は「夏は農作業が終わったら近所の人と毎日行っている。老廃物が出るからだろうか、次の朝、体がさっぱりして軽く感じる」と笑顔。「みんな知り合いだから会話が弾んで楽しい」と話す利用者も多いという。

 3台のサウナは地元住民だけでなく、市内外の誰でも無料で利用可能。佐田さんは「サウナで地域のコミュニティーが強まり、交流人口も増えて真庭が元気になればうれしい」と力を込めた。

 同社では「色んな場所に提供して多くの人に喜んでもらいたい」と今後、別の場所への設置も検討している。

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