
「競技ポーカー」の全国大会「ニッポンシリーズ ゴー カゴシマ」初開催 鹿児島市
競技ポーカーの大会「NIPPON SERIES GO KAGOSHIMA」
鹿児島市で26日(木)〜29日(日)の間、競技ポーカーの大会「NIPPON SERIES GO KAGOSHIMA」が開かれているのに合わせ、27日、関係者が鹿児島市の下鶴隆央市長を表敬訪問した。
左から じぇいそる氏、木原直哉プロ、下鶴市長、矢倉賢一代表
鹿児島市役所を訪れたのは、一般社団法人ニッポンシリーズ(東京)の矢倉賢一代表、同法人エグゼクティブディレクターでプロポーカープレイヤーの木原直哉氏、同法人でプロポーカープレイヤー兼YouTuberじぇいそるとして活動する矢倉高士氏の3人。
「ギャンブルではない健全な大会」
ポーカーは、トランプを使って、カードの組み合わせの強弱でチップを奪いあうゲーム。1年に1度でもプレイした人は、国内で300万人を超えると推定されている。
同法人によると、「多くの大学でポーカーサークルがあるぐらい、若い人の間ではメジャー」だという。
NIPPON SERIES GO KAGOSHIMA (ライカ南国ホール 27日)
ポーカーといえば、海外のカジノで行われているギャンブルのイメージが強いが、ニッポンシリーズは、金銭を賭けない健全な大会として運営されている。
賞金や賞品はスポンサー企業からの提供で、参加費は運営費にのみ使われているため違法性はない。
これまで東京や大阪のほか地方でも開催してきたが、「ニッポンシリーズ ゴー」は、地方をキーワードとした大会として新たに立ち上げた。鹿児島が初の開催地となる。
メインにのべ400〜500人参加 3割は九州外や海外から
下鶴市長との懇談の中で、矢倉賢一代表は、「ニッポンシリーズ ゴー」を立ち上げた狙いについて、地域との連携を挙げた。
大会の意義を話す矢倉賢一代表(左から3人目) (鹿児島市役所 27日)
地元のプレイヤーだけでなく、県外や海外から訪れるプレイヤーを迎え入れ、
関係人口の増加や、観光や飲食など地域経済への波及効果も期待できるという。
鹿児島大会には、メインゲームにのべ400〜500人が参加し、県内は3〜4割、県内含む九州で7割、残り3割は九州外や海外からの参加だ。
東大卒のプロプレイヤーが語るポーカーの奥深さ 市長も驚いた観察眼
東京大学で将棋部に所属していたという木原プロは、「将棋も昔は賭け事としてみられていた時代があったが、今は違う。子どもの教育にも使われるほどです。ポーカーもやがて市民権を得られるようにしていきたい。海外は90代のプレイヤーもいる。ハンデなしで何歳になっても楽しめる知的な競技です。」と魅力を説明した。
木原直哉プロ(中央) 東大将棋部のOBでもある
木原プロが、相手の手のかすかな震えを見て、「かなり強い組み合わせで緊張して震えているのか」と思ったら、実はいつも手が震えている人だった、というエピソードを披露すると、下鶴市長は「そんなところまで観察しているんですか」と驚いていた。
矢倉代表も「ポーカーは、数字や計算、駆け引きが必要。セオリー通りの正しいやり方でも負ける時があり、理不尽さを感じることもあります。熱くなりすぎないとか、感情のコントロールも学べ、人生経験にもなります。教育にも生かせる可能性を感じます。」とその奥深さを語った。
会場に静かな熱気
会場となっている鹿児島市のライカ南国ホールでは、ホールいっぱいにテーブルが並べられ、様々な年代の男女が囲んでいた。百人以上はいる。
MBC
優勝賞金100万円の「メイン」と、「サイドイベント」と呼ばれる小規模なゲームを合わせると、4日間で約20ものゲームが行われる。「メイン」は優勝者が決まるまで3日間かかる大きなトーナメントだ。
ポーカーは「マインドスポーツ」
各テーブルでディーラーと呼ばれる進行役がカードを切る音や、チップをやり取りする音が静かに響いている。時おり相手のプレイをたたえる声や、自分のミスを嘆く声が聞こえる。
MBC
「静かですが熱気を感じます」大会の運営を一緒にしている田仲正明さん(51)に印象を話すと「そうなんです。騒がしいギャンブルじゃなくてマインドスポーツですよ」と返ってきた。
田仲さんは、鹿児島ユナイテッドFCのオフィシャルカフェの店主だが、ポーカーの奥深さに惹かれ、普及などを目指してポーカーのNPO法人を立ち上げた。県内各地で初心者の講習会などを開いている。
年齢や体格も関係なく
「ポーカーは、年齢や体格に関係なく、実力があれば鹿児島から直接海外の世界大会にチャレンジできる数少ない競技です。地元の若い人たちにも、その夢と可能性を知ってほしいんです。」と田仲さんは熱を込める。
MBC
「ニッポンシリーズ ゴー」が掲げているのは、地方都市や観光協会との連携だ。地域の文化や人との出会いを体験する機会づくりも大事な目的としている。
「テーブルとトランプとチップがあればいい」地方でも人を呼べる
今回の大会は鹿児島観光コンベンション協会の協力を得ている。田仲さんは、ポーカーの大会を「MICE事業なんですよ」という。
MICEは、企業などの会議、研修旅行、国際会議、展示会の英語の頭文字をとったもの。域外から多数の客を呼び込め、一般観光より消費額が高いとされる。
「テーブルとトランプとチップさえあれば大会が開けるんです。観光資源に乏しい地方都市でも人を呼び込める。今回みたいに大会を4日間やれば、長期滞在を生み出せます。参加した県外のプレイヤーは、明日は桜島に観光に行く人もいるし、天文館で焼酎を飲むのを楽しみにしている人もいます。」
地元企業がスポンサーに入っているのも「ゴー」の特徴だ。鹿児島ではお茶や水産加工会社、ラーメン店など5社が自社商品を賞品として出している。サイドイベントの賞品として「キビナゴ1年分」を手にした優勝者もいた。
各部門のトロフィーが並ぶ
鹿児島県内から参加した20代の会社員女性は、「きょうは有休をとって参加しました。全国の人とやるゲームも楽しいけど、ポーカーのコミュニティに集まる人が楽しい」と魅力を話す。
ニッポンシリーズの矢倉賢一氏は、「ゴー」を今後全国各地で開いていくことで、地域コミュニティと大会を育て、「ポーカーを日本の文化にしたい」というビジョンを抱いている。
「ニッポンシリーズ ゴー カゴシマ」は、鹿児島市のライカ南国ホールで29日(日)まで開かれている。18歳以上なら参加費を払えば誰でも参加可能。土日の参加費はゲームにより1万円〜2万円。日曜には18歳未満が参加できる無料ゲームもあり、優勝すればラーメン無料券がプレゼントされる。
