3月の女子サッカーには、なでしこジャパン(日本女子代表)のアジア制覇、FIFA女子ワールドカップ ブラジル2027出場権獲得といったピッチ上のニュースだけでなく、カレンダー変更のような話題もありました。

新風を吹き込んでいるRB大宮アルディージャWOMEN

再び変更されるWEリーグのカレンダー

WEリーグは2026/27シーズンの日程概要を発表しました。夏の暑熱対策や強化/競争力向上の観点で大きく変わります。

リーグ戦は暑さを回避する

WEリーグ開幕は今シーズンより2週遅らせ8月4週となります。現場の声が優先されました。ただし、これを実現するためもあってウィンターブレイクが2月1週に終わり再開が早まります。理由はそれだけでなく、ウィンターブレイクは、チーム(クラブ)から強化とマーケティングの両面でデメリットを発生させると認識されており短縮を希望する声が出ていました。また、今シーズンは選手・監督からの意見を重視し平日開催ナシでしたが、来シーズンは水曜開催など、平日のマッチデーも少しながら設定されることになります。

フィールド内のパフォーマンスが向上している

カップ戦は試合数を増やす

WEリーグカップはグループステージの形式を変更。さらには試合数を増加します。準々決勝も設定します。これはチームの強化面での要望に応えるものです。また、ファン・サポーターとのタッチポイントを増やしたいという要望もあります。

■大会方式

大会形式および期間

・グループステージ:12チーム×1グループ (12チームのうち、異なる8チームとの1回戦制)
・ノックアウトステージ:6チーム進出 準々決勝、準決勝は、上位クラブのホームでの1回戦制、決勝は中立地で1試合

■大会期間

・グループステージ  2026/27シーズン 大会日程

第1節 2026年9月12日(土)or 13日(日)〜第8節 2027年3月6日(土)or 7日(日)

・ノックアウトステージ

準々決勝 2027年4月17日(土)or 18日(日)
準決勝 2027年4月24日(土)or 25日(日)
決勝 2027年5月5日(水・祝)

グループステージの実施方法はACL(AFCチャンピオンズリーグ)でも取り入れられている「スイス・モデル」です。最近のサッカー界で流行しているですが、12チームの内、異なる8チームと1回戦制の公平性をどのように担保するのか等、ファン・サポーターからさまざまな声が出てくると予想できます。シードチームの決定方法やどのように納得性のあるスタートを切れるのかに注目です。詳細な大会方式や対戦カード等については、正式に決定次第、発表があります。

これまでにない取り組みへの挑戦が目立つ三菱重工浦和レッズレディース

対話でより良い方法を検討するWEリーグ

こうした変更は選手会との対話、各担当者会議、実行委員会、理事会で、のべ18回の議論の末に決定しています。黒田卓志事務総長の説明を聞くと、選手会やチーム(クラブ)からの意見をかなり取り入れていることがうかがえます。

過去を振り返ると、Jリーグも立ち上げ当初は頻繁にカレンダーや試合形式を変更。紆余曲折があって今のフォーマットとなり、また、今シーズンはPK戦が復活しました。WEリーグも同様に、少しずつ、より良い方法を見つけていきます。

次節で1万人の集客を目指すアルビレックス新潟レディース

今月の #女子サカマガ を振り返る

「わたしたちは、光になる」女性アスリートの競技環境に一石を投じたメガバンクの女子バスケットボールチーム・SMBC TOKYO SOLUAから女子サッカーが学ぶこと

女子スポーツは強烈なバイアスを通して語られることがとても多いカテゴリーです。しかし、その実態を当事者に聞くと世間で語られていることと大きく違う事実に気がつくことが多々あります。女子バスケットボールに革新的な動きがありました。メガバンクがWリーグへ本格参入したのです。しかも、アメリカ女子プロサッカーリーグ・NWSLのことも強く意識して活動しています。試合会場に行ってみると、スタンドには若い層の女性が多く、WEリーグとはかなり違う雰囲気でした。こうした他競技の挑戦から学ぶことがたくさんありますね。

「スポーツは地域インフラだ」東日本大震災の被災地・福島県双葉郡の女子サッカークラブだからできる唯一無二の挑戦 FUKUSHIMA WWW.(福島ウィーアー)前篇(無料記事)

東日本大震災が発生した3月11日に合わせ、東北の復興と女子サッカーについて取材記事を掲載しました。震災発生時に女子サッカー界は大きな影響を受けました。すでに忘れ去られていることも多いと思います。私たちはサッカーを通じて世の中の動きを知るケースがたくさんあります。今回の取材記事は、まさにそれにあたります。

「12歳の壁」を蹴り破れ 中2女子が公立校で女子のサッカークラブを創設する方法 大宮国際中等教育学校2年 湯澤暖さん

人口減少、部活衰退の時代に大宮国際中等教育学校2年 湯澤暖(ゆざわ のん)さんが、自らが提案し学校に女子のサッカークラブを創設しました。この極めてレアな事例を取材しました。じつは、日本サッカー協会の開催したイベントで湯澤さんと初めてお目にかかりました。同じイベントで、一つ上の記事で取材したFUKUSHIMA WWW.(福島ウィーアー)を運営する READY SOCIAL株式会社 代表取締役の佐藤夏美さんにもお目にかかっています。こうした日本サッカー協会の活動が新たなつながりを生み出しています。

アスリート雇用の知られざる効果と目的 職場に挑戦する人がいる意味 女子サッカー・杉浦華穂選手のポジティブな影響

福岡空港近くにあるADAL(株式会社アダル)本社を訪ね、武野龍社長と杉浦華穂選手にアスリート雇用について聞きました。きっかけは、なでしこリーグ再昇格を前提に福岡J・アンクラスに期限付き移籍した杉浦華穂選手が今シーズンもJ・アンクラスでプレーすると発表されたことです。なぜ、九州リーグでプレーし続けるのか理由を聞こうと思っていたところに勤務先からの発信があり、アスリート雇用をテーマにした取材をする方針に変更しました。

次月の #女子サカマガ をご紹介

このような記事を予定しています。あなたの考えを裏付ける、生の最新情報をWE Love 女子サッカーマガジンで入手できます。次月もよろしくお願いします。

・復興「45%未満」の衝撃 能登半島地震から2年 サッカーがつなぐ和倉温泉
・人口2.5万人の小さな「女子サッカーの町」にJFA宮本恒靖会長や澤穂希さんがやってくる理由
・FC東京の参入宣言で考える女子サッカーの未来・参入条件
・ウィンターブレイク新加入選手の奮闘

(2026年3月26日 石井和裕)