
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長。ベルギー・ブリュッセルのNATO本部で26日撮影。REUTERS/Omar Havana
[ブリュッセル 26日 ロイター] – 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は26日に公表した年次報告書で、加盟する欧州各国とカナダの防衛費が2025年に前年比で実質20%増えたと指摘し、さらなる増額を促した。トランプ米政権は欧州同盟国が欧州大陸の通常防衛の責任を担うべきだと主張し、防衛費を大幅に増加するよう繰り返し求めている。
ルッテ氏は「アンカラで開催される次回のNATO首脳会議で、加盟国の防衛費が国内総生産(GDP)比5%目標に向けた明確な道筋にあることが示されることを期待している」とし、世界的に先行きが見通しにくくなる中「北大西洋の強固な絆が不可欠だ」と強調した。
NATOは25年の首脳会議で、35年までにインフラなども合わせた防衛関連支出をGDPの5%以上とすることで合意した。このうち中核となる防衛費を3.5%、サイバーセキュリティやインフラ整備といった広範な防衛関連支出を1.5%とした。
報告書の推計で、ポーランド、リトアニア、ラトビアの防衛費は、25年に新目標の3.5%を上回った。スペイン、カナダ、ベルギーなどは2%程度。NATO全体(加盟32カ国)では2.77%だった。
25年のNATO諸国の防衛費のうち、米国が約6割を占めた。トランプ大統領は26日、交流サイト(SNS)への投稿で、NATO諸国はイランへの対応で「まったく何もしていない」と批判し、「米国はNATOから何も必要としていないが、この非常に重要な局面を決して忘れてはならない」と主張した。
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