高崎市が全小学校で朝7時開門を決定しました。共働き世帯への支援策ですが、教職員からは安全面や長時間労働への懸念が噴出しています。一方、群馬県教委は教職員のウェルビーイングを重視する「提言R7」を策定。保護者のニーズと働き方改革の間で揺れる教育現場の今をお伝えします。
高崎市が保護者支援のため小学校の7時開門を決定したが、安全確保や労働時間増を懸念する教職員が反発している。
出典:テレビ朝日系(ANN)小学校「朝7時に開門」前倒しに賛否 教職員は反発 群馬・高崎市内の58校【詳細版】
教員の心身の健康と余裕を確保し、教育の質を高めるための業務削減や組織体制の整備を掲げる働き方改革案である。
出典:群馬県教育委員会「提言R7 ~子どもたちに豊かな学びを届けるために~」
高崎市:全58小学校で「朝7時開門」へ
高崎市は、市内全58小学校で4月から開門時間を最大50分前倒しし、午前7時とする方針を決めました。「仕事の都合で早朝に家を出なければならない」という保護者の切実な要望に応える、全国でも珍しい取り組みです。開門作業は教員ではなく手当を支給された校務員が行い、市長は働く女性の支援を「社会的命題」と位置づけ、学校施設もその役割を担うべきだと強調しています。
「再検討すべき」1,236件、現場の懸念
しかし、現場からの反発は強く、全群馬教職員組合のアンケートでは「再検討すべき」が1,236件に対し「実施すべき」はわずか11件でした。教員不在の時間帯に児童がけがをした場合の責任の所在が不透明であること、教員の勤務開始は通常午前8時であるにもかかわらず「善意の早出」が常態化して長時間労働につながる恐れがあることが、主な懸念点として挙げられています。
群馬県「提言R7」が目指す教職員のウェルビーイング
こうした動きと交錯する形で、群馬県教育委員会は「提言R7 ~子どもたちに豊かな学びを届けるために~」を策定しました。教職員がゆとりを持ち、子ども一人ひとりと向き合う時間を確保することが「豊かな学び」につながるという理念のもと、デジタル採点や連絡帳のデジタル化、地域行事への引率廃止、教員の現金取扱の削減、夏休みの延長など、具体的な業務削減が進められています。県内の調査では多忙感の減少を実感する教員が徐々に増えており、改革の成果は見え始めています。
保護者支援と教員の健康の両立
高崎市の早期開門は保護者支援として意義がありますが、教職員の負担軽減を目指す県全体の流れと逆行するリスクも否定できません。提言R7では、教員の負担が大きい保護者対応や教育相談についても、個人ではなく組織で対応する体制の強化が求められています。新しいニーズへの対応と、教職員が心身ともに健康に働ける環境づくりの両立。それが、子どもたちに質の高い教育を届け続けるための最大のテーマです。
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