【大西純一の真相・深層】東京都江戸川区の江戸川区陸上競技場(スピアーズえどりくフィールド)の整備計画が動き出した。サッカーに関して言えば、現在東京23区内にはMUFG国立や駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場などがあるが、Jクラブがホームタウンとしているスタジアムはない。特に東部地区にはJリーグの試合ができるスタジアムがなく、“空白地帯”となっている。その中で、注目されているのが、スピアーズえどりくフィールドの整備計画だ。
現在ラグビーのリーグワンのクボタスピアーズ船橋・東京ベイが、江戸川区と連携協定を結び、本拠地として使用している。サッカーの関東リーグ所属の東京23FCも本拠地として使用、将来のJリーグ参加も視野に入れている。人口も多く、Jリーグ設立時に、三菱自動車(現浦和レッズ)が候補地として検討していたことも知られている。ほかにもラクロスやアメリカンフットボールなどの大会も開催されている。
江戸川区は23年に野球場や体育館などスポーツ施設を含めた公共施設再編・整備計画を公表、それに基づき、今年2月に「(仮称)江戸川区球技場整備等事業に関する民間事業提案」の募集を開始した。9月まで受け付け、事業化に向けて進めていく計画だ。「求める機能」として、1万5000人以上の観客席などがあげられているものの、屋根の有無や照明などは、提案次第となっていて、輪郭はまだみえない。
今回の整備計画を民間事業提案として進めることになった背景について、江戸川区スポーツ振興課の笈川課長は「財政負担の低減と質の高いサービスの提供を目指して、民間のノウハウを取り入れて官民連携でできれば」と、今の時代に合ったやり方だということを強調する。規模や完成時期なども、提案次第となっている。
江戸川区はスポーツについて「生きがい、健康づくりはいつの時代も必要」と位置づけ、推進している。その軸となっているのがスピアーズえどりくフィールドなどの施設。さらに「する」だけではなく、区民利用を堅持したうえで「見る」も重視する考え。プロチームの試合があれば、多くの人が観戦に訪れる。その点もいつでも受け入れられるように、Jリーグやリーグワンの参加基準を満たすように考慮している。そして「賑わいのある場所になれば、お客さんも来る。駅も近く、経済の活性化や新たなコミュニティーもできて、相乗効果がある。スタジアムだけでなく、全体の町づくりにつながればいいと思う」と、笈川課長はメリットをあげる。
ただ、スタジアムを新設するとなれば、100億円を超えるプロジェクトとなる可能性が高い。完成時期もまだはっきりとは見えていない。それでも、Jリーグのホームタウンとなれば、東京都の東部地区では初、ラグビーと共同でホームタウンとなれば、新しい賑わいにもなる。どんな提案が出てくるのか、そしてスポーツで町が変わるきっかけになるか、注目されそうだ。
続きを表示
