<浜松西・聖隷クリストファー>5回パーフェクトの快投を見せた聖隷クリストファーの高部
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 春季高校野球静岡県大会予選が20日、開幕した。2年連続甲子園と4季連続県王者を目指す聖隷クリストファーのプロ注目左腕・高部陸(3年)が1回戦の浜松西戦(浜松)に先発し、毎回の9三振を奪う5回完全投球。打席でも5番・DHでスクイズを含む2安打3打点と、投打で存在感を放った。チームは8―1で7回コールドと快勝した。

 
 圧巻という言葉にふさわしい快投だ。やっぱり高部は凄かった。相手の2番打者相手に自己最速に1キロと迫る146キロを計測するなど、初回からエンジン全開。立ち上がりから2者連続三振を奪い「打たれたくなかった」と飛ばした。2~3回にかけては4連続奪三振。点差が開き、途中でお役御免となった春の“始動”は、ワインドアップのままで投げ切る5回完全だった。

 「久しぶりの公式戦には自信がありました。空振りの取り方は、一番良かった去年夏の準決勝や決勝の頃に戻ってきています」

 この日のフォームは、対外試合が解禁となった7日の豊橋中央(愛知)戦で初登板した頃に比べ、腕の出どころがやや下がっていた。トレーニングで鍛えた下半身の粘りを武器に、低い重心からホップするような切れ味鋭い直球を追求。「より前で離すイメージ。リリースが低く出てくるのは良いことです」と納得の表情を見せた。

 イメージはハイボールのつり球が持ち味のMLBカブスの今永昇太で「ピッチングの動画を見て参考にしました」と明かした。昨秋は「気持ちに余裕がなかった」と一本調子だった直球にも強弱を付けられ、オフに習得したカーブでもストライクが取れた。

 昨秋公式戦を東海大会まで1人で投げ切った屈指の左腕は、個人の「記録」よりチームが勝つことにフォーカスしている。「公式戦は違う。経験させたかった」と6回から右腕の岸本悠佑(3年)にマウンドを譲った。一方でDHでは出続けてバットでも貢献。「自分も打ちたいし、バッターでも勝ちたい」と目を輝かせた。ラストシーズン。“高部劇場”が幕を開けた。

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