ロシアはドネツク空港をドローンの基地に転用している。Satellite image ©2026 Vantor.ロシアは、数カ月前に前線付近に設置したドローン基地を拡張していることが、新たな衛星画像でわかった。ドネツク空港には多くの発射レール、保管庫、建設現場があることがわかる。このような最近の動きは、ロシアが攻撃用ドローンの運用に投資を続けていることから来るものだ。
Business Insiderが確認した最新の衛星画像によると、ロシアはウクライナ東部の前線近くにあるドローン基地で、発射台や保管施設を増やしている。この拠点はわずか数カ月前に作られたものだが、すでに規模を拡大している。
アメリカの宇宙情報企業、Vantorが先日撮影した画像で、ロシアによって占領されたウクライナ東部ドネツクの主要空港にあるドローン発射基地で新たな増築や工事が行われていることがわかる。

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ロシアは2025年夏、この空港をドローン基地に転用し、ウクライナへの攻撃を仕掛けるための発射台や保管庫を設置している。
3月に撮影されたドネツク空港。Satellite image ©2026 Vantor.
左から順に、建設現場、発射台、保管庫。いずれも11月時点での画像では確認されなかったものだ。Satellite image ©2026 Vantor.
この拡張について追跡してきたイギリスの情報レジリエンスセンターの調査員であるカイル・グレン(Kyle Glen)によると、この建設は秋まで続き、2026年にさらに加速したという。
ここ数週間で2つの新たな発射台が加わり、総数が6台から8台になった。さらに別の2台は増強され、最新の重いドローンも発射可能だとグレンはBusiness Insiderに語った。
Vantorが小型ドローン保管庫だと特定した新たな施設も誘導路に現れ、発射台近くにはさまざまな建設機器が見える。
あるドローン発射台の近くでは建設工事が行われている。Satellite image ©2026 Vantor.
発射台の隣にあるドローン保管庫。Satellite image ©2026 Vantor.
今回の新たな追加は、ロシアがこの空港をウクライナに対する夜間のドローンやミサイル攻撃にますます使用していることからくるものだ。2025年はドネツク空港からドローンが発射されたのは、わずか9回だった。しかし、2026年1月と2月は、30回(いずれも夜間)近く発射された。
かつては民間航空機の離発着に使われていたドネツク空港は、ロシアがウクライナ東部に初めて侵攻した2014年に、すべての運航を停止した。現在の前線からわずか数kmの地点にあるため、この基地からの発射はウクライナに防衛のための時間をほとんど与えない。
だが、距離が近いのはロシアにとっての欠点でもある。前線と近いことで攻撃を受けやすく、実際にウクライナは攻撃を行ってきた。
だが、ロシアはドローン製造と関連事業を拡大し続けており、ドネツク空港の増強はその動きを受けたものだ。
ロシアは、イラン製のシャヘド136をベースにしたゲラン攻撃ドローンを毎月数千機製造している。ロシアはこうした徘徊型ドローンをウクライナの都市や民間インフラに向けて一晩で数百機も発射する。
ウクライナの防空をさらに複雑にしているのは、ロシアがこれらのドローンにジェットエンジンを搭載して飛行速度を上げ、さらには空対空ミサイル発射装置まで搭載するように改造したことだ。
ロシア側のドローンへの投資によって、ウクライナは高価なミサイルを節約するため、ドローンを撃墜する安価な方法の開発を迫られている。迎撃ドローンはここ1年で人気の防空ツールとなり、ウクライナの防衛企業では1日1000機以上を製造している。
ウクライナの迎撃ドローン技術は、中東での防空に関する議論の中心となっている。中東では、2月下旬にアメリカとイスラエルの激しいい空爆が始まってから、アメリカの湾岸同盟国はイランの数千機の攻撃ドローンと戦っている。
ウクライナは中東の防空支援のため、専門チームを派遣している。アメリカ陸軍もメロプスと呼ばれるアメリカ製の対ドローンシステムを送り込んだ。この兵器は、ウクライナでも広く使われている。

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