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文:海上 誠 | J Athletics Canada

さるFamily Dayに、日系コミュニティーのサッカー大会が行われました。思い返せば20年ほど前、この大会は「どちらが本気でサッカーが好きか決めるよう」と、ちょっと不器用で、それでも先駆けて2つの日本人サッカーチームが交わろうとする熱い場所でした。

時代が変わって、メンバーが入れ替わって、チーム名が変わって、年代も変わり、それでもこうしてまた集まり参加できることは、JACにとっても大きな意味があります。

今回のJACチームは、コーチと卒業生の混合チーム。教え子だったキッズがコーチになり、卒業した生徒は大学でサッカーを続けている子もいれば、就職に振り切って久しぶりにボールを蹴る卒業生もいる。立場も生活もバラバラなのに、いざ試合が始まると、全員が取られたらちゃんと戻って取り返す、当たり前に手を抜かないプレーをしてくれましす。そうやって教えてますしね。

そして、とにかく元気に優勝しました(いやぁ勝てて良かった。だって教え子もその保護者も見てますから)。

さて、こういう時に思うのは、コミュニティー運営のコツは意外とシンプルだなぁと思っています。
始めるのは割と勢いや熱量でできるけど、継続は別軸で難しい。

 大義名分を掲げていても、それは時代と共に変化することもあれば、変えてはいけない温度感もあったりする。

ライフステージが変われば、役割も代わり、仕事でもなければ遊びだけでもない。

と偉そうなことは言うものの、それはトロントにいる諸先輩形に多く教わった部分もあります。

現在70歳代の方とお話しすることがあり、今の私と同じ40代のときに、諸先輩方が日系コミュニティーでパワフルに活動されてたことや、当時の日系の文献(インターネットがない時代の冊子)を拝読し、移住者社会、日系カナディアンコミュニティー全体のエネルギーをまとめあげるという使命を果たしてこられたことは素晴らしい業績であると感じております。同時にその時から変わらぬ苦労や、悩みや、愚痴が語られ諸先輩方が通ってきた道は平坦ではなかったと勝手に感じています。

そして、スポーツには日常ではなかなか得られない「ピリッ」がある。勝ち負けがかかる、たった数分の緊張。ミスしたら悔しいし、点が入ったら本気で嬉しい。大人になるほど、そういう瞬間に出会う機会は減る。でも今日みたいな大会は、その感情をちゃんと取り戻させてくれる。

…とはいえ大人には大人の事情もあります。少し格好つけたいお父さん。妻の前でいい姿を見せたいお父さん。普段は仕事で静かな守備に徹しているのに、今日はピッチで目立つ攻撃をしたい。そういう欲も、私は嫌いじゃないです。むしろ健全です。家族の前で頑張る姿は、いちばんわかりやすい教育かもしれません。

形は変わっても、人が入れ替わっても、熱のバトンは続いていくためにはどうしたらいいんだろうと日々悩んでいます。

Family DayのJFT-Toronto cupはは、日系コミュニティーの「続く力」が上手に現れてるそのものだと思いました。来年もまた、あのピリッとする瞬間に集まりましょう。今度は優勝を守りにいきます。


J Athletics Canada
「スポーツは武器になる」をモットーに、トロントを拠点にスポーツの教育的価値を大切にしながら、多世代・多国籍が交流できる日本語スポーツコミュニティー。スポーツを通じた人づくり・地域づくりを目指し、子どもからシニアまでがレベルに応じてスポーツを楽しめる場づくりを展開中。