北陸新幹線県内開業から16日で2年を迎えた。敦賀駅以西の延伸ルートについては現在、与党整備委員会で再検討が進められているが、当面の終着地となる福井県敦賀市では、開業効果を継続・拡大させようと、にぎわい創出に向けたまちづくりが進められている。(高山智仁)

車道を狭め、歩道を拡幅した神楽通り(福井県敦賀市で)車道を狭め、歩道を拡幅した神楽通り(福井県敦賀市で)

 敦賀市中心部に位置する、市随一の観光地・気比神宮前から延びる市道、通称「神楽通り」。飲食店、物販店などが並ぶ神楽町1丁目商店街の約240メートルで市が進めていた道拡幅工事が完成し、15日、記念式典が行われた。

 「北陸新幹線が開業して2年、敦賀を訪れる人は大幅に増えた。今後もにぎわいを創出すべくまちづくりを推進していく」。米沢光治市長は力強く語った。

 気比神宮への「参道」として統一感が出るよう、路面は黄土色に塗装。片側2車線を1車線に狭め、観光客が散策しやすいよう、道路両側の歩道をそれぞれ2メートル広げ、ベンチや遊具を設置。イベント時にキッチンカーなどが出店しやすいよう、計7か所に電源と水道が配置された。

 神楽町1丁目商店街の中山喜美子理事長は「歩道は大鳥居がきれいに見える一等地。神楽通りが伊勢神宮(三重県)前の『おかげ横丁』のようににぎわえば」と期待を寄せる。

 新幹線延伸で、敦賀を訪れる観光客は増えている。県の推計では「開業元年」となった2024年の気比神宮の観光入り込み客数は前年比43・9%増の117万6000人。25年も同5・7%増の124万4000人となった。ただその観光客を、商店街や市内の他の観光地へ誘導できていないという課題があった。

 約2億6000万円をかけての歩道拡幅に加え、県と市は22年度から共同でファンドを組成し、敦賀商工会議所と協力して新規出店や店舗改装に補助金を交付。シャッター商店街となっていた中心市街地への出店を促し、神楽町1丁目商店街を含め、これまでに新たに42店の開業が決まった。

 市は今後、気比神宮に隣接する旧市立敦賀北小学校跡地を活用し、交流施設の設置を計画している。

歩道拡幅工事の完成を祝い、テープカットした関係者や市民ら(15日、福井県敦賀市で)歩道拡幅工事の完成を祝い、テープカットした関係者や市民ら(15日、福井県敦賀市で)

 さらに、気比神宮から北に約1キロ、金崎宮を中心とする金ヶ崎エリアでも、鉄道公園の整備を目指す。昭和初期まで、日本とヨーロッパを結ぶ主要ルートだった「欧亜国際連絡列車」が発着し、その後も物流拠点などとして機能した旧敦賀港線の跡地を活用した計画だ。

 現状では、敦賀が30年以上終着駅となる可能性がある。市幹部は「新たなにぎわいを生み出し、持続可能なまちづくりを行い、観光を産業の柱の一つにしていきたい」と話している。

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