自宅前のジャヤ・サーズフィールド氏と妻のチヒロ氏、息子のアントン君とマルコ君、そして飼い猫のコトラ。自宅前のジャヤ・サーズフィールド氏と妻のチヒロ氏、息子のアントン君とマルコ君、そして飼い猫のコトラ。Jaya Thursfieldオーストラリア人と日本人の夫妻が、2019年に日本の田舎にある廃屋を約300万円で購入した。約1500万円を費やし、2年間をかけて伝統的な農家を改修した。キッチンとバスルームを全面改装し、床材、電気配線、配管をすべて交換した。日本の廃屋を約150万円で買ってリノベした夫妻は、もう二度と同じことはしないと誓った | Business Insider Japan

日本の廃屋を約150万円で買ってリノベした夫妻は、もう二度と同じことはしないと誓った | Business Insider Japan

※本記事は、2021年8月12日に掲載された米Business Insier記事の翻訳です。

ジャヤ・サーズフィールド氏と妻のチヒロ氏は、廃屋となっていた日本の伝統的な農家を2019年に購入し、2年をかけて夢のマイホームに変身させた。

IT業界で働くサーズフィールド夫妻は、2017年にロンドンから日本に移り住み、家探しを始めた。

サーズフィールド氏の優先事項のひとつは、比較的広い土地にある家を見つけることだった。バーベキューや菜園を楽しみ、現在10歳の双子の息子アントン君とマルコ君が思いきり外で遊べるようにしたかった。

「放置された家、いわゆる空き家の話題が過去数年のあいだにさまざまな記事で取り上げられるようになり、人々がそれについて話し始めていた」と、サーズフィールド氏は語る。「それを見て、空き家が広い土地と家を手に入れる最も現実的で手ごろな方法かもしれないと思った」

廃屋は最近の日本の地方では比較的よく見られる。和歌山県にある古い農家。和歌山県にある古い農家。Getty Images/sangaku

Business Insiderのリナ・バタラグスとシェリル・テーが報じたように、日本の地方にはたくさんの空き家があり、2018年には849万軒という記録的な数に達した。

若い世代が都市部での生活を好むことに加え、日本の出生率は長年にわたって下降傾向にある。そのため、家を埋めるのに十分な人口がいないのだ。

サーズフィールド一家の家は、車で東京から北東に約1時間の茨城県にある。Google MapsGoogle Maps

ジャヤ氏はオーストラリア出身で、チヒロ氏は茨城県出身、チヒロ氏の母親も同県内で暮らしている。

2019年2月、サーズフィールド一家はオークションでその家を購入した。Jaya ThursfieldJaya Thursfield

「民家」と呼ばれるその伝統的な日本の農家は、前の所有者が亡くなり、家族が相続を放棄してから数年間、ずっと空き家になっていたと、サーズフィールド氏は語る。

「私たちはその家の外観がとても気に入った」と、サーズフィールド氏は言う。「初めて実際に見たときの印象を覚えているが、かなり壮観で、本当に圧倒された」

サーズフィールド氏と妻は茨城県の市役所に入札することが求められた。ブラインドオークション、つまりほかに誰が入札しているか、いくらで入札しているかなどがまったくわからない形式で、最低落札価格は290万円だった。

「勝てると思う金額で入札しなければならないが、勝つためとは言え、支払いすぎるのも嫌だった」とサーズフィールド氏は言う。「かなり神経をすり減らした」

結局、300万円の入札でオークションに勝つことができた。

購入前はその家を詳しく見ることができなかったため、取り壊さずに改修できるほど状態が良いことがわかって、夫妻はほっとした。

それ以来、夫妻は内装と外装の改修におよそ約1500万円を費やした。Jaya ThursfieldJaya Thursfield

改修の際には、東京で建築家をしている友人と地元の大工親子の助けを借りた。改修しているあいだ、サーズフィールド一家は近くで暮らすチヒロ氏の母親のもとで寝泊まりした。

「私にとっては、すべてがまったく新しいことだったので、いきなり深い水に飛び込むような感覚だった」とジャヤ氏は言う。「かなりの部分でDIYをやることになったが、一部はどうしても自分ではできなかった。特に、大工さんらがやるような家構えに関係する部分は」

サーズフィールド氏は改修過程を記録し、「いわば家族のための記念として」自分のYouTubeチャンネルで公開した。サーズフィールド氏は改修費用の内訳は明かさなかったが、YouTubeチャンネルでは明らかにしている。

サーズフィールド一家が家を購入したとき、庭は雑草が生い茂り、枯れ葉でいっぱいだった。Jaya ThursfieldJaya Thursfield敷地内にある複数の物置は、前の所有者が残した物品でいっぱいで、車2台、トラクター1台、農機具や園芸用具も放置されていた。Jaya ThursfieldJaya Thursfield

農機具の一部は使える状態だったとジャヤ氏は語る。

「一部はまだ使っているが、多くは修復不可能で、捨てるか売るしかなかった」

屋内も似たような様子で、キッチンは全面的な改装が必要だった――だが、まずは片づけが必要だった。Jaya ThursfieldJaya Thursfield

1980年代のキッチンは家のなかで唯一の西洋風の部屋だったと、サーズフィールド氏は自身のYouTube動画のひとつで語っている。

家具、衣服、本、雑誌がいたるところに散乱していた。

「相続も放棄され、あらゆるものを前の所有者がそのままにしていたのだから、文字通り廃屋だった」とジャヤ氏は言う。

ゴミのなか、7万円の現金といううれしい発見もあった。

家の大部分には日本の伝統的な織りマット床材である畳が敷かれていた。改修前のリビングルーム。改修前のリビングルーム。Jaya Thursfield

近年、木の床よりも高価で手入れが困難だという理由で、畳の床は人気が落ちている。

家にはバスルームがひとつしかなかった。Jaya ThursfieldJaya Thursfield

家の風呂部分はほかの部屋よりもかなり古かったと、ジャヤ氏は語る。

「母屋部分は約30年前に建て替えられたが、浴室は以前のものを残したからだ」と彼は言う。

配管と電気配線は一からやり直す必要があり、これが最大の改修費用になったと、ジャヤ氏は語る。改修前。改修前。Jaya Thursfield家の外周には「縁側」と呼ばれる廊下があった。縁側は囲いのあるポーチやサンルームに似ている。Jaya ThursfieldJaya Thursfield約2年間の改修をへて、サーズフィールド一家は12月にその家に入居した。改修後の家の外観。改修後の家の外観。Jaya Thursfield

家の外側では、単層のガラス窓の一部を二重ガラスに交換し、外壁も張り替えた。

「外壁はおもにブリキだった。戦後の日本では一般的だったものだ」とジャヤ氏は言い、当初の計画ではそれを現代的なブリキ外壁に交換する予定だったと説明する。「しかし途中で考えを変え、木材にすることにした」

木材パネルを今よりも暗い色に塗り替えることをいまだに検討しているそうだ。

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