インドのシルク産業と連携し養殖業を救う新事業開始

バイオ科学株式会社は、インドのシルク産業を代表するSeidecosaa Biotechと提携し、カイコの蛹を利用した代替タンパク飼料の事業を開始しました。原料魚粉の価格高騰に直面する養殖業界のため、廃棄物を高付加価値な資源に転換する「サーキュラーエコノミー」を実現するこのプロジェクトは、持続可能な養殖業の構築とグローバルな食料問題の解決を目指しています。生産は2026年から始まり、インド国内外への供給を予定し、売上高7億円超を目指す計画もあります。

この記事の要約

バイオ科学がインドのSB社と提携し新事業を開始。
廃棄されるカイコ蛹を高品質な飼料に転換。
持続可能な養殖業の実現を目指し、国際市場への輸出も計画。

「魚粉ショック」から日本の養殖業を救う新たな取り組み

この記事は、養殖業界の現状に興味がある方や、持続可能な食料生産に関心を持つ方々におすすめです。読者は、バイオ科学株式会社がインドのシルク産業と連携し、カイコ蛹を活用した次世代の代替タンパク飼料事業への出資を通じて、養殖業の未来を切り開く様子を知ることができるでしょう。

バイオ科学株式会社の新たな一歩

動物用医薬品や飼料添加物の製造・販売を行うバイオ科学株式会社は、インドのシルク産業の中心地であるカルナカタ州バンガロールに拠点を置くSeidecosaa Biotech Private Limited(以下「SB社」)の第三者割当増資を引き受け、同社を関連会社化したことを発表しました。この提携により、両社は持続可能な養殖業の実現を目指し、カイコ蛹を利用した高品質な代替タンパク飼料の開発に取り組むことになります。

世界の養殖業界が直面する課題

現在、世界の養殖業界は原料魚粉の価格高騰、いわゆる「魚粉ショック」に直面しています。魚粉は養殖魚の飼料の主原料であり、カタクチイワシなどから製造されますが、気候変動や資源保護の観点から漁獲制限が強化され、さらに近年の円安の影響も加わり、その価格は暴騰しています。このため、国内外の養殖業者は経営の圧迫を受けており、供給不足を補うための代替タンパク源の確保が急務となっています。

カイコ蛹の可能性

このような状況の中、バイオ科学株式会社が注目したのは「カイコ」です。カイコは無農薬の桑を食べて育つため、環境に優しいクリーンな資源であり、高タンパクで良質な脂質(オメガ3・6・9など)を豊富に含んでいます。特に、インドでは年間約12万トンのカイコ蛹が産出されているにもかかわらず、その多くが未利用のまま廃棄されているという現実があります。

SB社の技術力と今後の展望

SB社は、インドのシルクエコシステムにおいて約30年の実績を持つリーディングカンパニーであり、残留化学物質を出さない独自の無溶媒抽出技術を保有しています。この技術により、従来の加工法では困難だった高品質なパウダーとオイルの分離生産が実現されており、今回の出資によってバイオ科学株式会社はSB社の持株比率25%超を保有し、社外取締役1名を派遣します。これにより、日本の厳格な品質管理基準(GMP準拠)とインドの豊富な原料ネットワークを融合させ、世界最高水準の昆虫タンパク供給体制を構築することを目指します。

サーキュラーエコノミーの実現

本事業は、廃棄物を高付加価値な資源へと転換する「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の理念を体現しています。具体的には、インドの農村部に乾燥技術を指導し、蛹を全量買い取ることで、農家の現金収入の向上と雇用の創出を図ります。また、従来の魚粉製造に比べて水や土地の利用面積を大幅に抑えることができ、海洋資源の保護にも寄与します。

新工場の稼働と将来の展望

2026年1月より新工場が稼働を開始し、実質初年度となる本年4月からは月間150t(年間1,800t)の生産を予定しています。生産されたパウダーやオイルは、インド国内の淡水養殖市場だけでなく、バイオ科学株式会社のネットワークを通じて欧州・南米のサーモン養殖市場へも輸出を開始します。さらに、5年後には売上高7億円超を目指し、インドの中小企業向け市場へのIPOも視野に入れ、グローバルな成長を加速させる計画です。

終わりに

バイオ科学株式会社とSB社の連携は、養殖業界の新たな未来を切り開くものと期待されています。持続可能な食料生産の実現に向けた取り組みは、環境への配慮と経済的利益を両立させる可能性を秘めています。今後の展開に注目が集まる中、両社の活動が世界の養殖業界に与える影響は計り知れません。持続可能な未来に向けて、さらなる革新が期待されます。

この記事の関連画像

【プレスリリースの無料投稿窓口】 VOIXプレスリリース

VOIXのリリース受付フォームです。 ご投稿いただいたリリースは審査後、記事としてニュースメディアVOIX上に掲載されます。(掲載料は完全無料です。)

詳しくはこちら

VOIXプレスリリース
無料投稿窓口


【SDGs について】   SDGs について
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「地球上の誰一人取り残さない」ことを基本理念として、2015年9月に国連に加盟する全ての国が全会一致で採択した、17のゴールと169のターゲットから構成された国際目標です。
2030年までの達成を目指して、国・自治体・企業や団体などがSDGsの目標およびターゲットとしてゴールを設定した「SDGs宣言」を策定および公表し、様々な取組みを行っています。 中小企業においても、社会的なSDGsへの取り組みに対する関心の高まりから、企業イメージの向上や新たな事業機会の創出につながりを見据え、多くの企業がSDGsへの取り組みを推進しています。
SDGsへの取り組みについて厳密な取り決めはないので、どこから始めどのように進めてよいかわからないと思います。 SDGsに取り組む方法やメリットやデメリット、中小企業での必要性など詳しくは「SDGs宣言の方法やメリット、許可や例文」で解説しています。
SDGsの目標や取り組み内容を決め、SDGs宣言を策定して公表することで対外的にアピールする方法については、「SDGs宣言の公表とアピール方法」で解説しています。
各企業ごとのSDGsへの取り組み状況の診断から進め方、SDGs宣言の策定、PR支援まで細かくサポートしてもらえる「SDGs支援サービス」を行っている金融機関も多いので、法人口座を開設している取引先銀行に相談してみるのも良い方法です。

※VOIXもSDGsの取り組みを行っています。




この記事も読まれています!
VOIXでの人気の特集記事

クレジットカード キャンペーン




法人・ビジネスカード




クレジットカード特集




銀行・金融サービス




その他の人気記事


※文中の製品やサービスなどの名称およびロゴは、各社の商標または登録商標です。

広報・PRご担当者様へ

特集記事

関連記事

記事選定/ライター

VOIX編集部

VOIX編集部

2020年代をリードするビジネス情報を中心にニュースを発信します。取材やリリースを中心に、価値のある情報をお届けします。
リリースをご希望の方