■ 外国人宿泊者数は過去最多を更新
福島県が発表したところによると、昨年1年間の外国人宿泊者数は34万6,380人。
前年(28万9,160人)の約1.2倍となり、3年連続で過去最多を更新しました。
東北6県の中では、
宮城県:96万2,320人
青森県:48万6,030人
岩手県:40万9,620人
福島県:34万6,380人(4位)
という位置づけです。
東北トップの宮城県との差は依然として大きいものの、着実に存在感を高めています。

■ 台湾が全体の半数超
国・地域別では、
台湾:18万6,010人(+20.4%)
タイ:1万9,460人(-2.7%)
米国:1万2,950人(+54.4%)
オーストラリア:9,660人(+58.4%)
ベトナム:6,670人(+56.6%)
特に台湾が全体の半数超を占めています。
これは、福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便の効果が大きいと考えられます。
一方で注目すべきは、欧米・豪州の伸び率の高さです。円安を背景に、日本の自然や雪、ローカル文化への関心が強まっていることがうかがえます。
郡山市の高屋敷稲荷神社は台湾人の方々の観光バスが頻繁に入ってきています。

■ 福島観光の強みとは何か
県は、
SNSによる情報発信
旅行博への出展
市町村・事業者との連携
などが成果につながったと分析しています。
福島の観光資源は、
磐梯山・猪苗代湖などの自然
会津の歴史文化
温泉
日本有数のパウダースノー
発酵文化・日本酒
と、実は非常に幅が広い。
しかも、東京から新幹線で約90分という地理的優位もあります。

■ 4~6月「ふくしまDC」が鍵
4~6月には「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」が開催されます。
これはJRグループと連携する大型観光企画で、全国からの誘客と同時に、インバウンド拡大の“呼び水”になる可能性があります。

■ 経済効果と今後の課題
インバウンドは単なる観光の話ではありません。
宿泊
飲食
交通
土産物
体験型観光
と、地域経済に直接お金が落ちる分野です。
ただし、課題もあります。
宿泊施設の人手不足
二次交通(空港・駅から観光地まで)の弱さ
消費単価の向上策
特に、福島県は広域分散型観光地です。
移動インフラとデジタル多言語対応を強化しなければ、宮城との差は縮まりません。
■ 福島は“通過県”から“滞在県”へなれるか
福島は、これまで「通過する県」になりがちでした。
しかし、
雪
日本酒
ローカル文化
農村体験
復興ツーリズム
といったテーマは、今の世界的トレンドに合致しています。
重要なのは、数を追うのか、単価を上げるのかという戦略の明確化です。
34万人という数字は確実に前進です。
しかし、100万人規模を目指すのか、それとも“質の高い観光地”を目指すのか。
ここからが、福島の本当の勝負と言えるでしょう。
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