日本スポーツ界の未来を担うアスリートを紹介するNumber本誌の連載「FACE」に登場した選手たちの動画インタビューシリーズ「NEW FACE」。今回はNumber1136号に掲載されたバレーボール女子・SAGA久光スプリングスの北窓絢音選手が登場します。2025年に日本代表デビューを果たし、15年ぶりの世界選手権ベスト4に貢献した北窓選手。プロ入りからの成長と代表初招集で受けた刺激とは?

 「よろしくお願いします〜」と練習前に取材現場に現れた北窓絢音。雑誌に登場するのは初めてのようで、ポートレートの撮影中も「どんな顔したらいいですか?」と慣れない様子。スタッフから「かわいい!」と声が上がると「口角あがっちゃう」と顔をほぐし、澄まし顔を作ってくれた。インタビューでは代表活動で感じたことや、プロに入ってからの課題、日々の練習の様子などについて語った。

 2025年6月20日のネーションズリーグ・イタリア戦で日本代表デビュー。ピンチサーバーとして第2セットの途中に出場すると、揺れる無回転サーブで相手コートを乱して3連続得点に貢献した。身長183cmと長身のアウトサイドヒッターながら、日本代表のフェルハト・アクバシュ新監督が期待したのは守備の安定感だった。

「代表に選ばれるとは本当に思っていなくて。びっくりしたし、今の時点で選ばれるっていう意味を自分の中でたくさん考えて……。何が必要で私が選ばれたのかなとか、もう色々考えましたね」

 続く中国戦では初得点を記録し、計10得点の大活躍。しかし、本人は緊張でいっぱいっぱいだった。

「初得点っていう感じがなかったんです。とにかくもう決めなきゃ、決めたい! っていうので。緊張は世界選手権の最後くらいにようやく無くなったかなという感じでした」

アクバシュ監督は‟育てながら勝つ”を目標に掲げる Yuki Suenagaアクバシュ監督は‟育てながら勝つ”を目標に掲げる Yuki Suenaga

 そんな世界と戦った日々を改めて振り返ると、意外な感想が返ってきた。

「私がメンバーチェンジで前衛に入る時はちょっと劣勢な時が多く、後ろのサーブで入る時は安定させたい、もう少し点差を離したいみたいな時が多かったので……。でも、楽しさの方が大きかったです。楽しくバレーできたな、プレーできたなっていう印象が強いですね」

がむしゃらに駆け抜けたプロ入り後の3年間

 アウトサイドヒッターに転向したのはプロに入ってから。春高バレー準優勝を果たした誠英高校時代まではミドルやライトでプレーすることが多かったという。総合力が問われるポジションになり、まず取り組んだのは、長所である「レシーブ力」を磨くことだった。

「1年目は本当にただひたすらレシーブというか、守備をとにかく安定させようって思っていました。プロに入ってからパワー負けしちゃったりとかもしたし、サーブも速さに慣れてなくて。『全然やばい、通用しない』って焦ってました」

 2年目に入ると攻撃力を磨き、少しずつ出場機会を増やしてきた。

「2年目は成長した年だなって思いますね。コース幅とか選択肢を増やすっていうのを課題にしていました。それでスタートで出させてもらうことも増えて……代表にも繋がったのかなとも思います」

 日本代表入りして足りないと感じたのは「高さとパワー」だという。

「みんな高さだったりパワーだったり、簡単には超えられない武器を持っていたんです。攻撃に関しては何が一番みんなに勝てるんだろうみたいなことを考えた時に、私には何もなかった。だから何かを自分の武器にしたいと思うようになりました」

 そこで3年目となる今シーズン、「ジャンプ力」を鍛え始めた。183cmという高い身長を生かしきれていないのが課題だった。

「9月に代表から帰ってきて、ジャンプの専門の先生にも来ていただき、『高くなったな』って実感できたのが12月くらい。ちょっとずつ高くなったなって」

 さらに日本代表として世界の舞台でプレーしたことで、ある決意も生まれた。かつて日本代表監督を務めたSAGA久光スプリングスの中田久美HCにはこう伝えた。

「『代表を背負うエースになりたいです』って言いました。久美さんにも『あなたはそうならないといけない』って言われて、最近それを自覚し始めました」

 日本代表でエースとして活躍する石川真佑や佐藤淑乃のように……近くで大きな背中を見たからこそ、よりイメージできるようになった。

「2人に負けたくないって、代表を終わってみるとすごく強く感じました。もっと頑張らなきゃいけないなって」

Yuki SuenagaYuki Suenaga

 人懐っこいキャラクターで、チーム内でも末っ子のように可愛がられているという21歳。目の前の課題を一つひとつクリアしていった先に、日本を引っ張る覚悟が芽生えた。

  動画では以下のような話題についても語っています。


バレーボールを始めたきっかけ
プロを目指し始めた誠英高校への入学
得意の「守備」をさらに磨いたプロ1年目
日本代表へと繋がる攻撃力アップの2年目
「全然できてない」がわかった世界選手権
3年目に鍛えているのは「高さ」
今シーズンの不調を乗り越え、見つけたエース像
佐藤淑乃&石川真佑への「負けたくない」気持ち
中田久美HCに語った将来への覚悟

 成長の楽しさを今まさに実感している北窓選手の約30分のインタビュー。ぜひご覧ください。(2026年1月6日取材)

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photograph by Yuki Suenaga