全部で463段あります
Image:Sanjay Puri Architects/Instagram
インドの建築デザインスタジオ、サンジェイ・プリ・アーキテクツは、インドール県にあるプレスティージ大学の施設屋上に幻想的な階段状の庭園を造りあげた。
この高さ28m、5階建ての建物には大学本部のほか、セミナーホールや図書館、700席のカフェテリア、45の教室などが含まれ、3000人の学生が収容可能になっている。一方で、屋上に構築された463段の階段状プラットフォームは、最大9000人の観客を収容可能な野外講堂として機能するほか、正方形に区切られた区画のひとつひとつを、学生や教職員が自由に使うことが可能だ。
Image:Sanjay Puri Architects/Instagram
ほかにも建物の1階内部には自然換気を促進する大きな吹き抜け状の通りがあり、建物の東西そして南面にはガラス繊維補強セメントで作られた断熱性の高い多孔スクリーンが設置されている。
Image:Vinay Panjwani
まるでスマートフォンゲーム「Monument Valley」の世界を再現したかのような、この階段状のデザインは、インド西部全域に見られる、7世紀から19世紀にかけて実際使用されていた階段井戸をモチーフとしている。
階段井戸は、階段状の通路を備えた貯水池の一種で、乾期の水不足下でも容易に真水を得られるように工夫されて作られていた。この屋上庭園は、最下段部分のいくらかの区画を、水をたたえたプールとしており、これも暑さ対策の一端を担っているようだ。
Image:Sanjay Puri Architects/Instagram/
屋上庭園にはいくつか、屋内採光用に中庭も設置されている。これもインドの伝統的な建築方式にヒントを得たものだ。また階段状の設計が建物の冷却に必要な垂直循環の量を減らし、空調や照明への依存度を下げているとのことだ。インドール県では1年の3分の2で気温が30~40℃にのぼるため、このように建物自体で省エネルギー性を高めることには大きなメリットがある。
デザインスタジオによると、大学はすでにこの屋上庭園を利用して講義やレクリエーション、インド独立記念日のイベントなどを開催しているという。
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