NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第10節(交流戦)
2026年2月28日(土)12:00 白波スタジアム (鹿児島県)
東芝ブレイブルーパス東京 14-33 リコーブラックラムズ東京
チームを支える28歳が説く原点の重要性。猛勇狼士たちは『接点無双』を取り戻せるか東芝ブレイブルーパス東京の佐々木剛選手。「もう1回立ち返って、接点を大事にできれば、また僕たちのラグビーが動き出すと思います」
東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は2月28日、鹿児島・白波スタジアムでリコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)に14対33で敗れ、連敗が4に伸びた。
3連覇を狙う王者が、もがき苦しんでいる。後半40分、自陣深くから最後のアタックを仕掛けたが、西川大輔にインターセプトからダメ押しのトライを許した。その直後、グラウンドにひざをつき、肩を落とす選手たちの姿が、ダメージの深さを物語っているようだった。
連覇を達成した過去2シーズンはもちろん、リーグ戦5位でプレーオフトーナメント進出を逃した2022-23シーズンにもなかった4連敗。リーチ マイケル キャプテンは「4連敗という経験をして、これからどうやって立て直すか……」と今後に思いを巡らせた。
苦しい展開の中でも、佐々木剛は攻守に奮闘している。前半19分に自陣22mライン付近でスティールを決めると、同28分にも再びスティール。アタックではバックスラインにも入り、鋭い動きでゲインを重ねた。
「スティールは重心の位置などを調整して、今日は2本取れたので、すごく良い変化を加えられたと思います。チームがピンチのときにボールを取ってくるのがフランカーの仕事だと思うので」
リーダーグループの一員としてBL東京を支える28歳は、個人的な考えと前置きしつつ、逆襲に必要なポイントを語る。
「キーはブレイクダウン(タックル後のボール争奪戦)だと思います。チームとして『接点無双』を掲げていますが、今年はまだまだそこを出せていません。もう1回立ち返って、接点を大事にできれば、また僕たちのラグビーが動き出すと思います」
どの競技においても、敗戦後の取材は選手にとって負担となるものだが、佐々木はしっかり前を見て、ときおり笑顔も見せながら明快に話す。
「チームは厳しい状況だが、それでも優勝を目指せるか?」という質問には「もちろんです!」と力強く答え、囲み取材が終了すると「また次から頑張ります!」と誓った。
チームが長く、暗いトンネルから抜け出すために、どんなときでも前向きに体を張り続ける佐々木の輝きが、一筋の光になりそうだ。
(安実剛士)
東芝ブレイブルーパス東京東芝ブレイブルーパス東京のトッド・ブラックアダー ヘッドコーチ(右)、リーチ マイケル キャプテン東芝ブレイブルーパス東京
トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ
「まずは鹿児島のみなさんに『ありがとう』と伝えたいです。みなさんの声援を感じて今日の1日を過ごすことができましたが、サポートに報いるパフォーマンスをできなかったのが残念です。この4週間はフラストレーションが溜まる展開でした。決して選手の頑張りが足りないわけではなく、チームとしてやるべきことにトライできていないわけでもないのですが、プレッシャーを相手に掛けるためのきっかけをつかめていない状態です。
これからバイウィークに入るので、自分たちを見つめ直して、現在地を確認する良い機会にしたいと考えています。
今日は試合の入りはそこまで悪くなかったのですが、イエローカードも出て(前半40分にマイケル・ストーバーグ、後半33分に小鍜治悠太)、頑張れば頑張るほどにハマってしまいました。特に終盤は追い掛けるがゆえの無理なパスがミスになってしまい、難しい展開になりました」
──鹿児島開催でファンにどんなことを感じてもらいたかったのでしょうか。
「鹿児島には合宿でも毎年訪問させていただいています。試合中も試合後も、ファンのみなさんの温かさ、熱量を感じて本当にありがたいです。そのつながりを理解しているからこそ、良いパフォーマンスで報いたかったです。来年以降も絶対に鹿児島で試合を組んでいただきたいと思います。
試合前に到着したタイミングで、子供たちが試合していました。地元にトップ選手が来ることで、良い機会になってくれればと思います。ウチには鹿児島出身の桑山聖生、淳生もいますし、若い選手たちが『いつか自分もトップレベルでラグビーを』と思ってくれたら良いな、と思います」
東芝ブレイブルーパス東京
リーチ マイケル キャプテン
「東芝の『第2のホーム』である鹿児島で試合を開催できて、サポートしてくれたみなさんに感謝しています。多くのファンの前でプレーできたことは良かったです。
試合はモメンタム(勢い)をすぐに失ってしまい、相手にプレッシャーを掛けることを80分間の中でできない時間帯があり、逆に自分たちにプレッシャーが掛かってしまいました。
4連敗していますが、今日は試合のスタートが良かったのは一つのポジティブなところです。4連敗という経験をして、これからどうやって立て直すか。1週間ごとに反省してきましたが、次の試合からもう1回自信を付けて、良いスタートを切りたいと思います。リーグワンは、ちょっとでも調子が悪くなって自信を失うと、勝ち負け(の行方)が分からなくなる(競争力の高い)リーグだと感じています」
──ペナルティが多い原因はどこにあるのでしょうか。
「今日はレフリーとのコミュニケーションは悪くなくて、モメンタムのところが原因です。プレッシャーを掛けるべきところで、イージーなペナルティをして自陣に押し込まれました。どのように対策するかは現時点では(答えるのが)難しいところです。
コリジョン(相手と衝突する場面)がうまくいかなくて、悪い結果が2回続くと自分たちにプレッシャーが掛かります。もっとコントロールしないといけないのですが、コントロールできていないのが現状です」
リコーブラックラムズ東京リコーブラックラムズ東京のタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(右)、TJ・ペレナラ キャプテンリコーブラックラムズ東京
タンバイ・マットソン ヘッドコーチ
「2月に行われる4試合は自分たちにとって重要なブロックだったのですが、その最後を締めくくる勝利になりました。今季の目標はトップ6に入ることで、今日はそこに残るか、落ちるかの分かれ目となるゲームでした。4週目に鹿児島に来て勝利がつかめたのは自分たちにとって大切な結果です。チームの努力を誇りに思います。
いま、チームはトレーニングを高いレベルでできています。シニアリーダーが引っ張ってくれて、選手は楽しみな気持ちやしっかりした目的をもってやってくれています。それらが合わさって、勝ちで締めくくることができて良かったです」
──2連覇中の東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)を相手に勝てた要因はなんでしょうか。
「いま、ウチのフォワードがすごく良い状態です。スクラムは安定するだけでなく、相手にプレッシャーを掛けることができます。ラインアウトも毎週良くなっています。また、体が大きくて体重が重めの選手も、ディフェンスでは頑張って戻ってくれています。
きれいなゲームではありませんでしたが、TJ・ペレナラはゲームのテンポを変えられるのが強みです。必要なところでスピードをダウンさせて、必要なら早くもできます。BL東京さんはテンポを早くしたかったと思いますが、TJがそれを消してくれました」
リコーブラックラムズ東京
TJ・ペレナラ キャプテン
「今日の結果をすごくうれしく思います。そんなにプリティーな(上品な)ゲームではなかった印象です。疲れもすごく感じましたし、スクラムもたくさんありました。
連覇中のチャンピオンを相手にこういう試合ができて、勝てたことは自分たちにとって重いものです。2年連続でチャンピオンになっているチームは勝ち方を知っていますし、彼らもここ数週間は苦しんでいたので、この試合をターゲットとして気持ちを上げて向かってくると思っていました。それに対して良いパフォーマンスができたのは良かったですし、チームやファミリー、ファンが誇りに思ってくれるでしょう」
──2連覇中のBL東京を相手に勝てた要因はなんでしょうか。
「コーチは自分について良く言ってくれましたが、ちょっと疲れがあったのは確かです(笑)。フォワードがすごく良くて、きれいにいかないゲームでも勝てるチャンスを作ってくれています。ほとんどの場合は勝てるスクラムを組んでいますし、安定しているのでボールも扱いやすいです。また、BL東京さんはグラウンドの幅を広く使ってくるチームですが、それに対して良いディフェンスができました」
