IAEA、イランに核査察許可求める 「不可欠かつ緊急」と指摘

オーストリア・ウィーンにあるIAEA本部。30日撮影。REUTERS/Elisabeth Mandl/File Photo

[ウィーン  27日  ロイター] – 国際原子力機関(IAEA)は27日、来週開催する理事会を前に、イランに対し全ての核査察を認めるよう求める報告書をまとめた。非公開の加盟国向けの報告書をロイターが閲覧した。米国とイランの26日の核協議は、大きな進展が見られなかった。米政権はイランの核活動が透明性を欠いているとの主張を補強するため、報告書を利用する可能性がある。

米国とイスラエルは昨年6月、イランの核施設を空爆。イランはその後、高濃縮ウランの備蓄状況を明らかにせず、IAEA査察官の濃縮施設立ち入りを拒否している。報告書は「これ以上遅滞なく検証することが極めて重要だ」とし、査察受け入れが「不可欠かつ緊急」だと指摘。米イラン協議の成功が「問題解決にプラスの影響を与える可能性がある」とも言及した。

報告書では、イラン国内の重要拠点として濃縮施設や高濃縮ウランの保管場所であるイスファハンを取り上げた。イスラエルによる攻撃前、イランはイスファハンに4つ目の濃縮施設を設置中だと表明していた。IAEAはその正確な位置や稼働状況を把握できておらず「イランが4つ目の濃縮施設へのアクセスを許可しておらず、懸念が高まっている」と指摘した。

IAEAの分析によると、イランは空爆前、濃縮度が最大60%の高濃縮ウランを440.9キロ保有。濃縮度を高めれば10発の核爆弾を製造できる量に相当し、その大部分がそのまま残っているとみられる。外交筋によると、高濃縮ウランの大部分は、攻撃で破壊を免れたとみられるイスファハンのトンネル施設内で保管。報告書では、最大20─60%まで濃縮された物質があったと指摘した。米政権はイランに放棄を求めている。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab