米国株式市場=下落、ダウ521ドル安 イラン緊迫やAI懸念で売り

米ニューヨーク証券取引所(NYSE)のフロアで。27日撮影。REUTERS/Brendan McDermid

[ニューヨーク 27日 ロイター] – 米国株式市場は主要3指数がそろって下落し、ダウ工業株30種平均は前日比521ドル安で引けた。人工知能(AI)に関連するコスト増や事業の先行きに対する不透明感のほか、トランプ政権の関税措置を巡る懸念や、イラン情勢などを巡る地政学的な緊張の高まりを背景に売りが加速。特に金融株とハイテク株が売り込まれた。

金融株(.SPSY), opens new tabは、英国の住宅金融会社マーケット・フィナンシャル・ソリューションズの破綻に関連してバークレイズ、ジェフリーズ(JEF.N), opens new tab、ウェルズ・ファーゴ(WFC.N), opens new tabなどの銀行が損失を被る可能性があるとの報道を受けて下落。ウェルズ・ファーゴ、ジェフリーズ、バークレイズ米市場上場株は4.0─9.3%下落した。AIを巡る懸念が根強い中、ハイテク株(.SPLRCT), opens new tabも売られ、半導体関連株は1.2%、ソフトウエア関連株は1.5%、それぞれ下落した。一方、生活必需品(.SPLRCS), opens new tab、ヘルスケア(.SPXHC), opens new tab、公益(.SPLRCU), opens new tabといったディフェンシブ銘柄は堅調。カーソン・グループ(ネブラスカ州オマハ)のチーフマーケットストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「純粋なディフェンシブ銘柄が底堅く推移する一方、景気循環型の成長株は敬遠されている」とし、「典型的なリスク回避の相場展開になっている」と述べた。

この日発表の米経済指標では、1月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)が前月比0.5%上昇し、伸びは予想の0.3%を上回った。前年比では2.9%上昇。伸びは前月の3.0%から鈍化した。これを受け、連邦準備理事会(FRB)が近く利下げに動く可能性は低いとの見方が強まった。CMEフェドウオッチによると、FRBが次回3月の会合で金利据え置きを決定する確率は94.1%。

S&Pの主要11セクターでは、ヘルスケア(.SPXHC), opens new tabとエネルギー(.SPNY), opens new tabが上昇を主導。下落したのは金融とハイテクのみだった。個別銘柄では、エヌビディア(NVDA.O), opens new tabが4.2%安。25日に発表した四半期決算は堅調だったものの、AIへの大規模投資を巡る懸念は払拭されていない。ネットフリックス(NFLX.O), opens new tabは13.8%急伸。米動画大手ネットフリックス(NFLX.O), opens new tabが26日、メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)(WBD.O), opens new tabの買収額引き上げを見送り、撤退する意向を示したことが好感された。WBDは2.2%安。数カ月にわたるワーナー買収合戦で勝者となるメディア大手パラマウント・スカイダンス (PSKY.O), opens new tabは20.8%急騰した。決済サービスのブロック(XYZ.N), opens new tabは16.8%高。前日に従業員のほぼ半数に当たる4000人余りを削減すると発表したことが好感された。デル・テクノロジーズ(DELL.N), opens new tabは21.9%急伸。前日発表の2027年1月期通期(26年2月―27年1月)の売上高見通しは1380億―1420億ドルとなり、LSEGがまとめたアナリストの平均市場予想の1255億4000万ドルを上回った。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.31対1の比率で上回った。ナスダックでも1.98対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は208億5000万株。直近20営業日の平均は201億9000万株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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