図面や実寸模型、サウナアイテムなど約200点を紹介
「フィンランド スピリット サウナ – 建築、デザインからサウナハットまで」が、広島市現代美術館で2026年3月14日(土)から6月28日(日)まで開催される。本展では、フィンランドの暮らしに深く根づいたサウナの歴史や文化を多角的にひも解き、豊かな暮らしの秘密を探る。会場では、アルヴァ・アアルトが手がけた《ムーラッツァロの実験住宅》サウナ小屋が実寸模型で再現される。

サウナは2000年以上前のフィンランドで生まれたとされ、フィンランドではサウナに宿る精をもてなすとその家庭に繁栄がもたらされるという古くからの民話がいまも生き、家庭や公共施設にはサウナが備わっている。人びとはそこで心身をリラックスさせ、互いにコミュニケーションを取っている。会場ではそんなサウナの本質や歴史、そしてサウナにまつわる美術や建築、デザインも紹介。フィンランドを代表する建築家・デザイナーのひとりであるアルヴァ・アアルト(Alvar Aalto 1898—1976)は、独立したサウナが29棟(うち23棟が実現)、住宅内のサウナが48室(うち38室が実現)を手がけた。そのうち6作品が紹介される。

ムーラッツァロの実験住宅(コエタロ)でサウナを楽しむアルヴァ・アアルト、1960年代、Photo: Heikki Havas

サウナの平面・立面・断面図 作図=アルヴァ・アアルト、1938、アルヴァ・アアルト財団蔵
アルヴァ・アアルトが設計したサウナ6作品幻の文化サウナ(ユヴァスキュラ、1925)[実現せず]働く人を癒やす、サナトリウムのサウナ(バイミオ、1932)母屋と渡り廊下でつながる、マイレア邸のサウナ(ノールマルック、1938)川の傍に建つ、ヨキサウナ(カウットゥア、1944–46)ムーラッツァロの実験住宅、コエタロのサウナ(ユヴァスキュラ、1952–54)暖炉のある部屋のついた、コッコネン邸のサウナ(ヤンヴェンバー、1967–69)
会期中にはフィンランドデザインやライフスタイルなどに関してのトークイベントや担当学芸員によるギャラリートークなどの関連プログラム、ツアーも企画されている。詳細は公式サイトで確認できる。

ヴィヒタによるウィスキング ©️Katja Lösönen / Kalevala Women’s Association, Finland

森の中で携帯型のテント風サウナでくつろぐ人々、2011、 Photo: Alexander Lembke

温度計、個人蔵、Photo: Shouma Kohsai
展覧会カタログ『フィンランド スピリット サウナ』

広島市現代美術館
Photo: Kenichi Hanada
全国で初めて現代美術に本格的に取り組む公立美術館として1989年5月3日にスタート。建築家・黒川紀章による設計。市内を見渡す緑豊かな比治山公園に位置し、自然の景観と調和しながら美術館としての先駆性が表現されており、垂直軸に沿って下から順に自然石、タイル、アルミと変化する素材は、過去から未来への文明の発展や時間の流れを表し、設計者独自の「共生の思想」を体現している。2023年3月18日リニューアルオープン。
「フィンランド スピリット サウナ – 建築、デザインからサウナハットまで」開催概要
会期2026年3月14日(土)~6月28日(日)時間10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)会場広島市現代美術館料金一般1,100円、大学生800円、高校生・65歳以上550円、中学生以下無料URLhttps://tinyurl.com/sfxxzv6r
