
道路の雪をかき分ける除雪車=2月8日、福井県小浜市尾崎
積雪量に対する福井県の除排雪費が増加傾向となっている。県の調査によると2024年度は、積雪量は記録的な大雪が降った17年度や21年度を下回ったものの、除排雪費の決算額は38億8900万円で過去10年で最高となった。人件費や燃料代の高騰による業者への委託料増加が影響しているとみられる。
県が除雪の対象とする路線延長は県道や国道の一部など車道約1880キロ、歩道約270キロ。道路雪対策基本計画に基づき、道路上の積雪深が10センチ(最重点除雪路線は5センチ)を超え、さらに降雪が予想される場合などに除雪出動が判断される。県は除雪を担当する事業者207社と契約しており、稼働時間の実績報告に基づいて委託料を支払う。除排雪費はこの委託料が中心で、消雪装置の電気代なども含まれる。
県道路保全課は16年度以降、除排雪費(決算額)とともに県内31地点平均の累計積雪深を記録。積雪深が最大だったのは21年度の563センチで、除排雪費は31億6500万円だった。これに対し、24年度は積雪深が約3割少ない404センチだったが、除排雪費は38億8900万円に増大。主要幹線道路の大規模な立ち往生や市民生活の混乱を招く2月の記録的大雪があった17年度(積雪深555センチ)の35億2700万円も上回った。
同課によると、除排雪費は基本的に積雪量に比例するが、寒波で降雪が連続するなど降り方によっても除雪車の稼働時間に差が出るという。その上で、増額の主な要因について担当者は「人件費や物件費が上がっているため、稼働時間に対する委託料が増えている」としている。
県の除排雪費は、当初予算で一定額を計上し、降雪の状況に応じて補正予算で追加される。例年、3分の1から半額程度は、国の交付金と補助金が充てられている。
25年度は当初予算で26億円を計上。1月下旬と2月上旬に「顕著な大雪に関する気象情報」が奥越のほか敦賀市や小浜市で発表される大雪となった。「このままのペースであれば、除排雪費は当初予算の範囲を超える」(同課)とみて、2月補正予算案に16億円を追加計上しており、3月末に実績がまとまる見通しとなっている。
