ロシア軍の“要塞エリア”を制圧する「強力な戦車」の映像を公開 実は戦車が前に出ることすら今は異例?

現地改修が施されたウクライナ軍のM1A1「エイブラムス」戦車(画像:ウクライナ第425独立突撃連隊)

貴重な戦車を投入した理由とは?

 ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2026年2月16日、供与されたアメリカ製M1A1「エイブラムス」戦車を使用して火力支援を行う様子を、公式YouTubeチャンネルで公開しました。

 この攻撃は、2025年12月下旬にポクロフスク付近で大規模なロシア軍部隊を撃退した後に実施された反攻作戦の一環とみられます。

 エイブラムス戦車を運用したのは、ウクライナ陸軍第425独立突撃連隊です。戦車が先頭に立ち、要塞化された工業地帯へ進撃しました。なお、使用された車両はアメリカから供与されたものではなく、2025年夏頃にオーストラリアから供与された49両のうちの1両とみられます。

 同戦車は地雷に加え、ドローンによる攻撃にもたびたび晒されましたが、前進を継続。歩兵が目標に到達するまでの時間を稼ぎました。最終的に行動不能となったものの、目標は達成されたとしています。

 ウクライナ軍とロシア軍の戦闘において、戦車が先頭に立って戦うケースは、自爆型ドローン(FPVドローン)などによる損傷車両の増加を受け、近年では珍しくなっています。

 通常は、事前に偵察ドローンで敵の位置を特定したうえで現場に急行し、数発の戦車砲を射撃した後、ドローンの脅威圏外へ迅速に後退する戦法が採られています。今回は、ロシア軍の強固な拠点を突破するため、例外的に戦車が長時間にわたり先頭に立っていたようです。