東日本大震災から15年の節目に、福島県の現状や復興の歩み、そして未来へのメッセージを伝える特別番組として、いわき市の観光PRを発信する福島県いわき市出身の俳優・モデルの武田玲奈さん、大熊町に移住して農業の6次化複合施設「FUN EAT MAKERS in Okuma」で施設長を務める菅原正平さんへのインタビュー、昨年の12月に千葉・幕張で開催されたイベント「知って、学んで、行ってみよう!ふくしま」の模様などを振り返りました。

◆震災を知る少女が、福島の魅力を語る大人になるまで

「私の住んでいる地域が山のほうだったので、ずっと現実味がなかったんです。しばらく家にいたら原発事故のニュースが流れてきたので、親が“避難したほうがいいんじゃないか”みたいになって……」。津波の被害を目の当たりにすることはなく、埼玉の祖父母の家へ避難した後も、テレビのニュースで涙を流す親の姿を見て「自分は見ないようにしていた」「どこか、感情を動かされないようにしていた」という自己防衛の記憶を語ります。

その後、福島に戻った武田さんを待っていたのは、急増した「転校生」たちの存在でした。浜通りの北部から避難してきた同級生たち。修学旅行の班を一緒に組んでも「どこか踏み込みきれない距離感」や「センシティブな空気」を感じていたといいます。当時、引っ込み思案だったという武田さんは「今を一緒に楽しむ」ことに努めていたといいます。