ボンジュール!!!
この原稿を書いているころ,私は日本から14時間40分かかるフランスのパリに来ている。なぜかって? いやあ,この流れは以前「Six Invitational 2024 São Paulo」のときにもやったのだが,2026年2月13日〜15日にかけて開催されている「Six Invitational 2026 Paris」を取材するためだ。
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「レインボーシックス シージ」の世界大会「Six Invitational 2024 São Paulo」の観戦記を,現地のブラジル・サンパウロよりお届け。日本の(だいたい)反対側で行われた決勝大会は,世界のトップチームの激戦やブラジル魂あふれた観戦文化による熱狂に包まれていた。
[2024/02/27 18:00]
ブラジルと比べて半分の時間で行けるフランスだが,一路線における飛行機の搭乗時間は過去最長。8時間ぐっすり寝てもまだ着いていないのはちょっとした恐怖を感じる。

とまあ,長時間のフライトを乗り越えてシャルル・ド・ゴール空港に到着。海外取材にはそこそこの回数行っているが,フランスの地を踏んだのは初めてだ。
入国に関しては日本国籍への優遇があり,顔認証でサクッと入国できる。国によっては入国まで1時間以上かかることもあるが,フランスは数十分で済む。日本に帰国するとき並みのスピード感だ。

シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へは,道路状況にもよるが車で1時間ほど。パリの街はかなり渋滞するので,時間が読めないのがつらいところだ。地下鉄や電車でもアクセス可能だが,スリが多いという話を聞いたので,もしパリに行くことがあれば気をつけてほしい。

フランスももちろん冬なので,若干の肌寒さはあるが,東京よりは少し暖かい……と思いきや,日曜日は寒気が来たようで,雪が降るほどの寒さだった。雨も結構な頻度で降っていたが,大雨というほどでもなく,折り畳み傘があれば十分だった。というかフランス人で傘をさしてる人は少ない。さすが欧米という感じ。
ちなみに食事はかなりおいしい。さすが美食の国フランスだ。なにを食べてもおいしかったが,パンは特においしかった。
さて,目的である「Six Invitational 2026 Paris」の話に戻ろう。Six Invitationalは,Ubisoftのタクティカルシューティング「レインボーシックス シージ」の世界大会だ。決勝の舞台となるのはフランス・パリのaddidas arenaである。

Six Invitationalはシーズンでの成績,各リージョナルリーグの優勝,Major優勝,LCQ優勝などの結果で,20チームが出場する。非公開のグループステージを経て,16チームによるダブルエリミネーションのプレイオフが行われた。公開試合となるのは6チームによるLower Bracketの準々決勝,Upper Bracketの決勝からだ。出場チーム
・Fluxo W7M
・FURIA
・Team Secret
・Wildcard
・Team Falcons
・FaZe Clan
両ブラケットの決勝で勝利したチームがグランドファイナルへと進出する。
■初日(2月13日):Lower Bracket 準々決勝,Upper Bracket 決勝
初日となる2月13日,Lower Bracketの準々決勝,Upper Bracketの決勝の順で試合が行われた。試合形式はBO3だ。Lower Bracketの第1試合は,Fluxo W7MとFURIAが激突した。Fluxo W7Mは旧W7Mメンバーが移籍したFURIAとの因縁の対決となる。
第1マップの高層ビルはFURIAが勝利するが,第2マップの別荘はFluxo W7Mが勝利し,勝負の結果は第3マップへともつれ込む。第3マップのカフェではFluxo W7Mが7-1と圧倒し,Lower Bracket準決勝へと駒を進めた。
フォトスポットやアクティビティも用意されていたが,スケールは小さめ


第2試合は欧州チームのTeam Secretと北米チームのWildcardの対決だ。第1マップのカフェは,Wildcardのピックマップだったが,Team Secretが圧倒するという結果に。第2マップもオーバータイムになる接戦の末,Team Secretが勝利し,準決勝に進出した。
Upper Bracket決勝はTeam FalconsとFaZe Clanの対決。勝利したチームが最終日に行われるグランドファイナルに進出する。
第1マップの銀行ではFaZe Clanが接戦を制し,第2マップの国境はTeam Falconsが勝利した。運命の第3マップであるドローン格納庫ではまさかの展開となった。FaZe ClanがTeam Falconsに何もさせず,7-0の完封勝利を決める。グランドファイナルにはFaZe Clanが進出した。

■2日め(2月14日):Lower Bracket 準決勝 / 決勝
世の中はバレンタインデー。日本ではチョコレートを贈る習慣となっているが,欧米諸国は恋人と過ごす日という認識らしく,どこもかしこも甘酸っぱい雰囲気に包まれていた。なんだこれ。
この日は,Lower Bracketの準決勝と決勝が行われた。準決勝の対戦カードは,Lower Bracketを勝ち進んできたTeam SecretとFluxo W7Mだ。
第1マップの「ナイトヘイヴン・ラボ」では,W7Mが食い下がるものの,Team Secretの連携と個々の突破力が上回った。Team Secretは大事な局面でラウンドをもぎ取り,7-5で先制。W7Mにとっては,あと一歩のところでラウンドを落とす苦しい展開となった。

第2マップの「山荘」は,今大会屈指の名勝負となる。Team Secretが 6-1とリードし,勝利は目前かと思われたが,ここからW7Mが驚異的な粘りを見せた。W7Mは5連続ラウンド奪取で 6-6 のオーバータイムに持ち込み,逆転の可能性を見せる。
オーバータイムでは,Team Secretが冷静さを取り戻した。最後は防衛ラウンドをしっかりと守りきり,8-7で勝利。W7Mの「大逆転劇」という夢を打ち砕き,EU代表としての強さを見せつけた。
Lower Bracket決勝は,Team FalconsとTeam Secretが激突。Team Secretは今大会のUpper BracketでTeam Falconsに0-2で敗れており,さらにこれまでの直接対決でも苦戦を強いられてきた。しかし,第1マップの国境では接戦を制し,Team Secretが勝利をつかむ。
勝負を決めた「山荘」では,両チーム一歩も譲らぬ攻防が続き,オーバータイムに突入した。Team FalconsのエースLikEfac選手が16キルを挙げる獅子奮迅の活躍を見せたが,Team Secretはチーム全体のカバー能力で対抗。最後はTeam Secretが連続ラウンドをもぎ取り,8-6で激闘に終止符を打った。
■最終日(2月15日):グランドファイナル
いよいよグランドファイナルだ。Upper Bracketを勝ち進んだFaZe Clan,Lower Bracketから這い上がったTeam Secretによる,世界チャンピオンをかけた戦いの幕が開ける。FaZe ClanはSix Invitational 2025の覇者であり,3年連続のグランドファイナル出場だ。グランドファイナルはBO5,そして2ラウンド差がつくまで勝負が決まらない無限オーバータイム制が採用されている。

今大会では1vs1のグランドファイナルも行われた。元Team KiriのLebyRinth選手対Turks LFOのSelimKerem選手の対戦だ。第1マップの山荘でLebyRinth選手が巧みなプレイで勝利したものの,続く第2マップの国境はSelimKerem選手が勝利。第3マップのクラブハウスも4-1でSelimKerem選手が取り,優勝を手にした。
また,この日はコンテンツクリエイターによるショーマッチも行われ,会場を盛り上げたほか,新シーズンのアップデート情報も公開された。新オペレーターとなるソリッド・スネークが発表されるなど,会場のボルテージは上がっていく。

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フランスで開催されているユービーアイソフトのイベント,Six Invitational 2026で,「レインボーシックス シージ」のYear11シーズン1のアップデート情報が公開された。予告のとおり,新たなオペレーターとして,「メタルギアソリッド」シリーズのソリッド・スネークが登場する。
[2026/02/16 01:45]
現地時間18:00。ついにグランドファイナルの試合が始まった。ブラジル勢であるFaZe Clanと,欧州勢であるTeam Secretの戦いとなると,会場の声援はTeam Secretに集まった。FaZe Clanの応援団もいたが,会場の空気はTeam Secret一色で,FaZe Clanにとっては完全にアウェイの戦いだ。
優勝トロフィーであるスレッジハンマー

第1マップの領事館,第2マップの銀行で立て続けに勝利を収めたFaZe Clan。第3マップの要塞でも,先にマッチポイントに到達し,そのまま優勝かと思われたが,Team Secretの逆転劇が始まる。Team Secretは追い込まれた状況から4ラウンド連続で獲得し,オーバータイムへともつれ込んだ。
常にラウンドを先行される状況が続き,残り1人と追い込まれた状況でのクラッチプレイで起死回生のラウンド勝利を得るなど,粘り強い戦いを見せるTeam Secret。20ラウンドの激闘の末,最後のラウンドでもクラッチプレイが飛び出し,第3マップで勝利した。あと1ラウンドで優勝が決まる状況からの逆転劇で,会場の熱気は最高潮に達した。

続く第4マップの国境では,Team Secretがラウンドを先行し,マッチポイントに到達する。そのまま第4マップを制するかと思いきや,FaZe Clanが追いつき,オーバータイムに突入。一進一退の攻防を繰り広げていたが,FaZe Clanが逆転し,10-8でそのまま優勝を決めた。
FaZe Clanは昨年に続き,Six Invitational史上3チーム目となる世界大会連覇を達成。全58ラウンド,5時間半に及ぶ激戦を制した。
まさにグランドファイナルに相応しい試合が繰り広げられ,会場もかなりの盛り上がりを見せた。オーバータイム後の一進一退の攻防,逆転の連続でSix Invitationalの面白さを再認識させられた。今年は日本でのMAJOR開催も決まっており,日本チームの活躍にも期待したいところだ。

